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イタリア・モデナに本拠を構えるアレス・デザインは、既存のクルマを作り替えたオリジナル・モデルを少量生産している実に野心的なコーチビルダーだ。それで稼げるのであれば、悪いビジネスではない。実際、自動車業界ではピニンファリーナ、カロッツェリア・ギア、ベルトーネ、カルマンなど、スタイリングを手掛ける数々の専門業者が名を馳せてきた。アレスはこれまで、2ドアのベントレー「ミュルザンヌ」や、「メルセデスAMG G63」を改装した「X-Raid」など様々なプロジェクトを発表しているが、今回のコードネーム「プロジェクト・パンサー」はかつてないほど野心的な試みだ。

このパンサーは、クラシックなデ・トマソ「パンテーラ」(イタリア語の"パンテーラ"を英語にすると"パンサー")を思わせるボディを、ランボルギーニ「ウラカン」のシャシーに載せたクルマになるようだ。ただし、米国製エンジンを搭載していたパンテーラとは違い、パンサーはランボルギーニ製V10エンジンを維持する。これは正直なところ、パンテーラが好きな人にとっても、ランボルギーニのファンにとっても、奇妙な組み合わせと言わざるを得ない。他のクルマにはまったく似ていない独自のボディを持つクルマにこそ、裕福なカー・コレクターは大金を払う気になるのだから。


それにしても、なぜアレスはパンテーラを選んだのだろうか。同車は長い間、あまり評価されることなく、コンクールでも歓迎されないタイプの、比較的安価なエキゾチックカーだった。ここ10年ほどは評価がかなり上がっているとはいえ、やはり奇妙な"政略結婚"だ。公開された画像を見る限り、力強いラインとクラシックなベルトーネ風のデザインを、レトロになり過ぎないように上手くまとめているようだが。

アレスによれば、パンサーはモデナにある同社の施設で最終テストを受けているところで、2018年後半には発売される予定だという。購入の流れが一体どのようになるのかは全くもって不明だが、パンサーの購入者はベースとなる新車のウラカンを用意して引き渡す必要があるのではないかと推測される。となると。ウラカンの元のボディはどうなるのだろう? ひょっとすると、事故などで損傷したウラカンに向けて、不要になったボディ・パネルを転売して稼ぐことも織り込んだビジネスモデルなのかもしれない。


By ALEX KIERSTEIN
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
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