復活したイタリアの伝説的メーカー、ATSが新型スーパーカー「GT」を発表! ベースとなったのはあのクルマ?
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しばらく音沙汰のなかったイタリアの伝説的自動車メーカー、ATS(Automobili Turismo e Sport)が新型車「GT」を引っ提げてスーパーカー戦線に名乗りを上げようとしている。1960年代に生産が頓挫した「2500GT」の後継となるクーペだ。本物の高級志向で価格は115万ユーロ(約1億5,200万円)から。わずか12台のみが生産され、顧客の好みに応じた大幅なカスタマイズが可能となるという。


ATSは、1961年にエンツォ・フェラーリとの確執からフェラーリを去ったカルロ・キティとジオット・ビッザリーニが、打倒フェラーリを目指して創設。独自のマシンを製作して1963年のF1グランプリに参戦したほか、同年に2.5リッターV8エンジンをミドシップに搭載するロードカー「2500GT」を発表したが、どちらも成功を果たせず、1964年にいったん廃業した。

近年になってその名前が復活し、いくつか新たなクルマの発表も予告されていたのだが、このGTが半世紀ぶりにATSの名前で発売される新型車となりそうだ。現在のATS社は、チーフデザイナーを務めるエマヌエーレ・ボンボイ氏と、レースドライバーから高級スポーツカーの輸入・販売に転じたダニエレ・マリタン氏によって運営されている。今回の復活は"ノスタルジア"に訴えるプロジェクトではないと同社は主張しており、GTに続くクルマの開発も計画しているという。


ボンボイ氏は、かつてフィアットやイタリアの名門カロッツェリア、ベルトーネに在籍したことがあり、それはGTのスタイリングにも表れている。「新型グランツーリスモのサイド・シルエットは、クリーンなラインで縁取られた曲面が、蓄えたエネルギーを感じさせます。ホイールより上の輪郭は、往年のモデルを呼び起こすと共に、クリーンな流線がボディの上下で異なる印象を醸し出します。オリジナル(2500GT)のデザインと同様、ウィンドウが前後のフェンダーを強調する中心となっています」とATSは説明している。先代モデルから受け継いだフロントスポイラーはフロント全幅にわたっており、同じくドラゴン・オブ・ボローニャのエンブレムとボンネットに引かれた2本のストライプがあしらわれている。


全長4,700mm × 全幅1,960mm × 全高1,210mmのボディは大部分がカーボンファイバー製で、シャシーはカーボンファイバーとアルミニウム合金を組み合わせた構造となっている。ホイールベースは2,670mm、乾燥重量は1,300kg。前後ダブルウィッシュボーン式サスペンションに、調整可能なショックアブソーバーを装備し、前255/30R20、後355/25R21サイズのタイヤと、カーボン・セラミック・ブレーキを装着する。


ミドシップに搭載されたドライサンプ式の3.8リッターV8ツインターボ・エンジンは最高出力650ps、最大トルク69.1kgmを発生するが、オプションで最高出力700ps、最大トルク76.5kgmにアップグレードすることも可能だ。いずれも7速デュアルクラッチ式トランスミッションとの組み合わせで後輪を駆動する。ローンチ・コントロールを使用すれば0-60mph(約96.6km/h)加速は3.0秒、最高速度は約206mph(約331km/h)に達するという。


コクピットにはスクリーン式のメーターパネルと、センターコンソールにタッチパネルを備え、ドライビングモードを「Viaggio(ツーリング)」「Sport(スポーツ)」「コルサ(レース)」の3種類に切り替えることができる。これに合わせてメーター・パネルのカラーがそれぞれ青、黄色、赤と変わる。


ここまで聞くと何か思い出すクルマがないだろうか? そう、マクラーレン「650S」だ。パワートレインもホイールベースもシャシーの構造も共通している。おそらくATS GTとはマクラーレン 650Sをベースに製作されているのではないかと思われるが、マクラーレンとの協力関係についてはATSから何も公表されていない。


By Sven Gustafson
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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