2年に1度の開催となる東京モーターショーの主役は言うまでもなく四輪車だ。各メーカーのブースには今後のデザインや技術の方向性を表現したコンセプトカーや、デビュー間近のニューカーが並ぶ。来場者のお目当てはそうした未来を予感させるクルマたちにある。だが、四輪車ばかりがモーターショーの華ではない。国内4大メーカーを中心にバイクを展示しているブースもあるのだ。

じつは世界的に見るとモーターショーに四輪車と一緒に自動二輪が展示されるのは、モータリゼーションが発展途上にある新興国を除くと珍しいことで、国際ショーとしては東京モーターショーくらいのものである。

東京モーターショーの前身となる「全日本自動車ショー」(1954~1963年)が、もともとトラックやバスなどの商用車とバイクを中心としたショーとして始まったという経緯から、伝統的にバイクの展示が行われている。とは言え、ライダー人口の減少により回を重ねるごとにバイク展示は縮小傾向にあるようだ。最盛期には英国のトライアンフ、イタリアのドゥカティやピアジオ、オーストリアのKTMなどの海外勢の展示もあったが、現在ではわずかにハーレー・ダビッドソン、BMW、BRPが参加するのみだ。

以下、各二輪車メーカーの主要な展示車を紹介して行く。


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ホンダ
ホンダブースの目玉は「Honda Riding Assist-e」と「Neo Sports Café Concept」の2台のコンセプトモデルだ。

前者はホンダ独自のロボティクス技術によるアシスト機構を備えた電動バイクで、渋滞や信号での発進・停止時など、極低速走行時にマシンが自動的にバランスを制御する。後者はベテランライダーに向けて提案する次世代ネイキッドスポーツのコンセプトスタディで、バイク本来の持つ根源的な美しさと次世代のバイクに相応しいパッケージングを融合したモデルだ。排気量は明らかにされていないが、心臓部には水冷式の4気筒エンジンを搭載する。金属素材を中心とした高品位なディティールとシートカウルと一体化されたフューエルタンクがセクシーなモデルだ。



ほかにも先日惜しまれつつ生産を終了したモンキーの精神を受け継いだ「Monkey125」、初代スーパーカブ(C100)を彷彿とさせる「Super Cub C125」、デビュー間もない新型スーパーカブ110をベースに生産台数1億台記念モデルとして専用カラーと記念バッジが与えられた「Super Cub110 1億台記念車」(これは本気で欲しくなった)など今すぐにでも発売できそうなコンセプトモデルや、「CROSS CUB 110」「CRF250RALLY」「GOLDWING/同TOUR」「PCX ELECTRIC」などの市販予定車が展示された。



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ヤマハ
ヤマハで目を引くのが「MOTOROiD」と「MOTOBOT Ver.2 」(YZF-R1Mに乗せられたロボット)である。どちらもモーターサイクル技術とロボティクス技術を融合という点では共通性しているが、前者は「知能化技術」というインテリジェンスを用いて自立制御されたパーソナルモビリティ(バイク)を目指した概念実証機であるのに対し、後者はサーキットで200km/hオーバーで走行することを目標に開発されたライディング・ロボットという違いがある。

なお、ロボット・ライダーのMOTOBOT Ver.2の現在の目標は、Moto GPのトップライダーであるバレンティーノ・ロッシ選手のラップタイムを超えることにあるそうだが、現在のところチェスや将棋とは異なり、勝負の結果は人間の圧勝となっている。


また、近年ヤマハではLMW(リーディング・マルチ・ホイール)と呼ばれる前2輪・後1輪の三輪バイクに力を入れており、今回のショーにも「NIKEN」と呼ばれる水冷直列3気筒エンジンを搭載した大型LMWも出展していた。このマシンは前輪に15インチタイヤとタンデム・倒立式フロントサスペンションを組み合わせた前例のないメカニズムを採用しており、旋回時に高い安定性をもたらし、ワインディングロードを自在に駆け抜ける高い運動性能を実現している。


ほかにもブース内には、LMWテクノロジーを活かした小型電動立ち乗りモビリティの「TRITOWN」、発売間もない新型スクーターの「XMAX ABS」、クルーザータイプの「STAR Venture」、スポーツバイクの「YZF-R6」などが展示されていた。