現在開催中の東京モーターショーに、日本初公開モデルを8台も出展したフォルクスワーゲン(VW)ブースから、今日は待望の新型「ポロ」と2台のホットハッチをご紹介。

新型ポロ
今年8月のジュネーブショーでワールドプレミアとなった新型ポロ。1974年に登場した初代モデルから6代目を数え、VWのモジュラー生産方式「MQB」で設計された最初のポロとなる。5代目モデルに比べて全長で60mm、全幅で65mm拡大され、ディメンションは全長4,055mm × 全幅1,750mm × 全高1,445mmとなったが、車両重量は軽量化により70kg軽くなっている。車両サイズの拡大により荷室容量は25%大きくなり、車内空間はゴルフ4よりも広くなっている。


搭載されるエンジンはドイツ本国にはガソリンが1L〜2Lまで4種類、ディーゼルが出力違いの1.6Lが2種類、さらに天然ガス対応のエンジンが1種類あるが、日本仕様のパワートレインは当面1L直3DOHCターボのTSIユニットに7速DSGが組み合わされたモデルのみとなる。おそらく、いずれは200psを発揮する2LターボエンジンのGTIも導入されるはずだ。

また、従来上級モデルにのみ設定されていたカミングホーム&リービングホーム(ヘッドライトや室内灯が一定時間点灯する機能)や歩行者検知対応シティエマージェンシーブレーキ機能などの安全装備が全グレードに採用されたことも注目すべきポイントだ。


だが、モーターショー会場で新型ポロと対面して何よりも驚かされたのは美しいスタイリングであった。昨今、キャラクターラインを増やして個性を訴えるデザイン手法が世界的に流行っているが、新型ポロのボディを奔るプレスラインはひとつひとつに意味があり、無駄な線が一切ない。だからスタイリングにうるささを感じないのだ。しかも、ボンネットを流れるエッジの鋭いプレスラインは、ラインを頂点にパネルが緩やかなアールで谷を描くなど、面構成がかなり複雑なのだ。ほかにもルーフラインや陰影がくっきりと現れるフェンダーなどスタイリングの見どころは多い。

VWが使用しているような高品質の鋼板を複雑な形状にプレスすると、金型が痛みやすくコストが掛かる。姉貴分のゴルフ7に比べてロッカーパネルの形状などは単純化されているが、販売価格が200〜250万円くらいのBセグカーに、よくここまで凝ったエクステリアを採用したものだと心底感心した。国産メーカーでは生産コストの上昇を嫌って、まず採用できないスタイリングである。

また、昨今のBセグカーはファミリーカーとしての役割をCセグカーに譲って、パーソナルユースを重視するようになっている。そのため後部座席の居住性は20年くらい前の同クラスのクルマに比べて劣るケースも少なくなく、先代ポロなどはドアこそ4枚ついているものの、成人男性の長時間乗車は窮屈な姿勢で辛かった。それがパッケージングの改善によって大人4人が快適に過ごせる車内空間が確保されている。ラゲッジルームも広いので一家に1台のファミリーカーとしても過不足なく使えるはずだ。デビューは来年前半となるようだが、今からリリースが楽しみな1台である。


up! GTI
元祖FFホットハッチ・初代ゴルフGTIの再来としてクルマ好きの話題となりそうなのが、up! GTIだ。パワーユニットは最高出力115psを発揮する1LDOHCターボのTSIを搭載し、トランスミッションは3ペダルの6MTが組み合わされている。しかも、車重は1tを切った997kg。これで運転が楽しくないはずがない。


ボディは3ドアとなり、派手なエアロなどは装着されないが引き締められた足回りに組み合わされた17インチホイールがホットハッチであることを雄弁に自己主張している。内装はGTIの流儀に則り、タータンチェック柄のシートを採用したところなどは古くからのVWファンも納得だろう。

発売時期は未定だが2018年中には日本上陸を果たす見通しだ。販売価格についてアナウンスはなかったが、おそらく200万円台前半となるだろう。ポロGTIが高性能・高価格化したこともあり、身近なホットハッチとして注目すべきモデルだ。


ゴルフR パフォーマンス
10月23日から販売を開始したゴルフRの限定車。最高出力310psを誇る2LDOHCターボのTSIユニットを搭載し、フルタイム4WDの4MOTIONを標準装備したゴルフRをベースに、アクラポヴィッチ社と共同開発した専用のチタン製エキゾーストシステム、専用デザインの19インチアルミホイール、放熱性に優れたドリルドブレーキディスク&パフォーマンスブレーキパッド、カーボン仕上げのドアミラー、カーボン風のテクスチャーを施したナパレザーシートなどの特別装備で武装し、パフォーマンスに磨きをかけたモデルだ。ボディカラーは専用色のラピスブルーメタリックと、ゴルフRに初めて設定されるターメリックイエローメタリック(有償オプション)の2色。価格は599.9万円。販売台数は100台となる。



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