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トヨタグループの中核ボディーメーカーのトヨタ車体は、東京モーターショー2017に「LCV CONCEPT」(ライト・コマーシャル・ビークル コンセプト)を出展した。

このLCVは、コンパクト・フレキシブル・マルチユースをキーワードに、商用車に求められる耐久性、経済性、積載性に、乗る人や働く人に"やさしい"をプラスした新しい発想のマルチバンとのこと。

トヨタ車体は、「ハイエース」の生産等も行っている会社なので、次期型ハイエースでは!? との期待も高まったが、担当者に伺うと、これはあくまで、コンセプトカーであり、ハイエースとは別物とのことであった。


このモデルは、LCVをベースに小口配送ビジネスの拡大を見据え、増加する女性の配達スタッフにもやさしい、働く環境をより快適に支える小型デリバリーバンの「LCV D-CARGO CONCEPT」(エル・シー・ブイ ディー・カーゴ コンセプト)だ。

運転席は、視界の良さと、ステアリング中央部に脱着できる配達に必要な情報を提供するタブレット端末を備えたシェルコックピットなっており、運転と配達がしやすくなっている。

レイアウトとしては、前後スライドドア(助手席側)と低床フラットフロアが採用され、荷物の積み下ろしがしやすい大開口間口を実現している。また、助手席側から運転席へ簡単にアクセスすることができるため、配達作業を助手席側で完結することができ、乗り降りの負担軽減と配達効率の向上を目指した次世代のカーゴモデルとなっている。


リアには、狭い駐車スペースでも開閉しやすい上下2分割式バックドアが採用されており、使い勝手が向上、また、助手席スペースまでも積載スペースにすることができるので長尺物の積載も可能となっている。

宅配業者では慢性的な人手不足が問題となっており、またこれまでヤマト運輸で使われてきたクイックデリバリーの生産も2016年に生産終了となっているとのことなので、このような使い勝手の良いデリバリー車両の登場は期待が大きい。

担当者に、これは、クイックデリバリーの後継にならないのかと伺ったところ、実際に運送会社からこのクルマへの問い合わせもあったとのことであった。


同じくLCVをベースに、世界で活躍するビジネスパーソンに快適なプライベート空間を提供し、最高のコンディションにいざなうビジネス専用ハイヤーとして仕上げたモデルが、「LCV BUSINESS LOUNGE CONCEPT」(エル・シー・ブイ ビジネス・ラウンジ コンセプト)だ。

室内での着替えも可能なハイルーフならではの広々とした頭上空間と2座席のみとしたリアキャビンが、ゆとりに満ちたリフレッシュスペースを創出。シートは、人が最もくつろぐことができるコンフォータブルモードを備え、最上級のリラックスを車内で体験できるとのことだ。

イメージとしては、ファーストクラスの利用客が、空港についた際、クルマでも同様に快適に移動できるといった感じだろう。


室内の助手席側前方にはサイドアクセスラゲージがあり、室内に居ながらスーツケースなどから着替えや必要なアイテムを取り出すことができるといった、使い勝手の良さも追求されている。

運転席側には、テレビ会議に加え、多彩なインフォメーションニーズに応えることができる、タブレット端末を巨大にしたような大型ディスプレイや、プライバシーを守る瞬間調光ウィンドウ、スライドテーブルなどの装備を備え、 室内でのリフレッシュとビジネスをサポートしてくれるとのことだ。

ベースが商用車なので乗り心地が気になるところだが、もし実現される場合は、専用のサスペンションが採用されることを期待したい。


こちらは、車いすアスリートが、ひとりで楽に競技用具を積み込み、乗り込んで、快適に運転することができる、車いすアスリートのためのトランスポーター「LCV ATHLETIC TOURER CONCEPT」(エル・シー・ブイ アスレチック・ツアラー コンセプト)だ。

運転席へのアクセスとしては 床下格納ワイドスロープと車高ダウン機能がもたらす緩やかなスロープ角度により、車いすに乗ったまま楽に乗降することが可能となっている。

また、ステアリングが前後に可動するステアリングテレスコピックと、シートが上下に可動するシートクッションリフターが採用されており、車いすと運転席間のスムーズな移乗も実現。さらに、車いす競技車両は、室内にそのまま搭載することができるので、積み込む度に分解を必要としていたアスリートの負担を軽減してくれるとのこと。

加えて、車いす競技車両をメンテナンスする際に活躍するスライドトレイや、スペアホイール収納、工具類を収める脱着式ツールボックスなど、競技に挑む車いすアスリートが必要とする装備を備え、スポーティーギアスペースとしての使いやすさも追求されている。

東京でのパラリンピックの開催が近づくにつれ、先日ご紹介したマツダ「アテンザ」の福祉車両のように車いすユーザーのクルマでの使い勝手の注目度が高まることが予想される。

3台とも今後数年以内にニーズがさらに高まる機能が盛り込まれているので、コンセプトで終わらず、量産モデルへの展開を期待したい。


トヨタ車体 公式サイト
http://www.toyota-body.co.jp/