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米国のGM、英国のロールスロイスやベントレー、アストンマーチン、そしてクライスラーやフィアットを擁するFCAが不参加ということもあり、いまや国際モーターショーと呼ぶには何とも寂しい状況となった東京モーターショー。隣国中国で開催される北京/上海モーターショーには世界の主要メーカーのほとんどが参加することを考えると、その凋落ぶりは眼を覆いたくなるほどだ。もはや、東京モーターショーは世界的に見るとローカルショー化しているのかもしれない。

そんな寂しい輸入車勢にあって気を吐くのがドイツ勢、なかでもフルラインナップメーカーとして君臨するフォルクスワーゲン(VW)は元気いっぱいだ。

今回はEV(電気自動車)からプラグインハイブリッド、クリーンディーゼル、フラッグシップモデル、スポーツモデルと9台のモデルを展示。そのうち8台がジャパンプレミアムという力の入れようである。彼らがいかに日本市場を重視しているのか、ショーの展示車両の多さからも窺い知ることができる。

ブランドセールス&マーケティング担当取締役のユルゲン・シュタックマ氏は、将来へのロードマップとしてeモビリディやコネクテッドカーについては最先端に立って取り組んでいることを強調した上で、「戦略の柱は、新たなSUVを含むコアラインナップの刷新に続いて、まったく新しいEVであるI.D.ファミリーによる、VWブランド史上最大の新車攻勢です。今後数年間ですべてのラインナップを刷新し、今以上に魅力的な未来を感じさせるものにします」と語った。さらにシュタックマ氏は続けて「2025年までにe-モビリティのマーケットリーダーになることを目指します。そのために、私たちは2025年までに年間100万台のe-モビリティを販売するという目標を設定しています」と述べた。

だが、VWはEV一色の未来になると短絡しているわけではない。モデルラインナップの電動化を進めるいっぽうで、未来の成功のために内燃機関の開発を継続的に進めることも明らかにしている。

VWグループジャパン代表取締役のティル・シェア氏は、パワートレインの選択肢を拡大するものとしてプラグインハイブリッドの「ゴルフGTE」「パサートGTE」、ゼロエミッションのEV「e-ゴルフ」、TDIディーゼルを搭載した「パサート ヴァリアント」を発表。さらには日本市場に導入が予定されている商品としてVWの新しいフラッグシップとなる「アルテオン」、6代目を迎えた新型「ポロ」、スポーツモデルの「ゴルフR」「up! GTI」を紹介した。

以下、VWブースに出展された新型車両を紹介して行きたい。


I.D. BUZZ
VWが2020年から量販を予定しているEVのI.D.シリーズ。今回、東京モーターショーに出品されたのは、そのラインナップのひとつとなるマルチパーパスカーの「I.D.BUZZ」だ。

モチーフとなったのは50〜60年代に一世を風靡した"ワーゲンバス"こと「タイプ2」のアーリータイプである。シルバーとイエローのツートンカラーと、ペイントの境目にシルバーのストライプを配したところはオリジナルを知る人には懐かしさを感じることだろう。


展示車のインテリアはウッドフロアにホワイトのシートと米西海岸のCalスタイルでまとめられている。車内は広大だがシートは展示車両の4つしかなかったが、6〜7人乗りモデルの設定もあるようだ。だが、コクピット回りは近未来をイメージさせるもので、完全自動運転の「I.D. パイロット」の搭載を前提としているためなのか、インパネにはメーターの類いは一切なく、ステアリングはタッチパネルが組み込まれた角がラウンドした四角形となる。

駆動方式は前後に2つの275wの電気モーターを使用した4WDで、床下にはリチウムイオンバッテリーが敷き詰められている。航続距離は最大600kmとなるが、市販時には400km、500km仕様のモデルも販売されるようだ。また、バッテリーの高性能化によるアップデートも対応が検討されているらしい。



e-ゴルフ
日本市場初投入となるe-ゴルフは、完成度の高いゴルフをベースに35.8kW/hの駆動用バリチウムイオンバッテリーを搭載し、最高出力136ps、最大トルク29.57kgmの電気モーターで駆動する。最新のバッテリーテクノロジーを用いることで、1回の満充電で301km(JC08モード)走行が可能だ。

e-ゴルフは、効率的なゼロエミッション走行に加え、これまでにない静粛性と電気モーター特有の低速からの力強い走り、そして、低い重心高による安定した操縦性能など、電気自動車ならではの持ち味が魅力となっている。車両価格は499万円となる。



ゴルフGTE
ゴルフGTEは2015年9月に日本上陸を果たしているが、今回出品されたのはマイチェン後の現行型をベースにしたニューモデルだ。

パワーユニットは1.4L直4TSIエンジン(150ps)に電気モーター(109ps)、8.7kWhの駆動用リチウムイオンバッテリーを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを搭載。トランスミッションは6速DSGを採用している。

走行モードはダイナミックな走りを楽しむ「GTEモード」、ハイブリッドによる効率の良い走りを実現した「HVモード」、市街地でのゼロエミッション走行のための「Eモード」など5つの走行モードからドライバーが任意に選択できる。車両価格はゴルフGTEが469万円となる。VWブースでは他に「パサートGTEアドバンス」(下の写真)の展示もあった。




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