【東京モーターショー2017】環境対応がモデルチェンジのきっかけ!! 21年ぶりの新型、トヨタ「センチュリー」登場!!
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トヨタは、東京モーターショー2017の会場で、トヨタブランド最高級車の「センチュリー」を世界初公開した。

3代目となる新型センチュリーは、「匠の技」「高品質のモノづくり」を伝承しつつ、市場ニーズの高い環境性能や搭乗者の快適性を追求したパッケージの実現、センチュリーのヘリテージを継承しつつも新しい魅力を付与した内外装デザイン、ショーファーカーとしてふさわしい先進装備・快適装備の採用などに重点を置き、開発されたモデルとなっている。


今回このタイミングでモデルチェンジになった理由を開発者に伺ったところ、これまで20年周期でモデルチェンジしてきた背景と(実際は21年経ってしまったが)、環境対応があるという。

宮内庁など官公庁で使われるモデルでありながら、環境に配慮したパワートレインが採用されていないのは、いかがなものかということで、低燃費・高出力化を実現する直噴技術「D-4S」を採用したV8・5.0L 2UR-FSEエンジンを搭載し、ハイブリッドシステム(THSⅡ)を組み合わせることで、クラストップレベルの低燃費を追求しているとのことだ。なお、トランスミッションには2段変速式リダクション機構を搭載し、静かで滑らかな走行を実現している。


これまでセンチュリーは、V12をトヨタ車で唯一搭載し、別格扱いであったが、今回レクサス「LS」でも採用されたV8を搭載することで、より量産効果を高めているのだろう。モデルチェンジもLSに合わせた訳ではないという説明であったが、今回のLSがスポーティーになり、よりオーナーカーとしてシフトした分、ニューモデルとなりショーファーカーとしての役割をセンチュリーが担うというすみ分けを明確にしたようにも思える。


全体デザインは、「継承と進化」をコンセプトに、日本を代表するショーファーカーとしてふさわしい風格を目指しリファインされている。

水平基調の姿勢でエレガントさを維持しつつ、やや後ろ下がりのアンダーボディに対して、後席空間を確保したやや後ろ上がりのキャビンを組み合わせることで生まれる、しなやかな動感が表現されている。

最近のクルマは、ドアパネルがサッシまで一体で作られるプレスドアが採用されることが多いが、従来モデルのイメージを継承し、今回もシルバーのサッシドアをあえて採用しているという。

クォーターピラーの傾斜を立てることでキャビンの中心を後ろに感じさせ、ショーファーカーに求められる"後席重視"を外観で表現したデザインは、従来モデルよりさらに太くなったCピラーと相まって、乗る人の安心感を高めてくれる。これはLSやクラウンとは違う方向性だ。

全長やホイールベース、トレッドの拡大により、伸びやかで重厚感あふれるスタイルになったボディは、ホイールベース延長分を後席スペースの拡大に充てることで、乗員の膝まわりや足元に十分なゆとりを提供するとともに、スカッフプレートとフロアの低段差化・ドア開口高さの拡大により、優れた乗降性を実現している。


一目でセンチュリーとわかるヘリテージを継承しながら、グリルを中心にランプなど各要素をすっきりまとめ一体感と力強さを付与した、よりシンプルでモダンなフロントビュー 。

二重構造としたグリルの縦格子の奥側やクリアランスランプに七宝文様を施すなど、精緻な造りこみで華やかさを表現している。センチュリーならではの独自の世界観が集約してる部分だ。

外装デザインは、グリルなど随所に施した七宝文様や、リヤコンビネーションランプのガーニッシュ部の黒色化など、精緻な華やかさ・落ち着きを表現。


横一文字に配したリヤコンビネーションランプのガーニッシュ部を黒色化することで、洗練された一体感と落ち着きを表現したリヤビュー。

リヤコンビネーションランプは、「和の光」をイメージとした線発光する立体的なレンズを採用し、華やかさが付与されている。

シンプルな造形で、一目でセンチュリーと分かるデザインでありながら20年分のリファインが施されている点が素晴らしい。


内装デザインは、居室の天井の中央部を上方へ一段高く凹ませる建築様式である折り上げ天井様式を取り入れた専用織物をあしらい、またリヤシートには電動オットマンを設定するなど座り心地を追求したリフレッシュ機能付アジャスタブルリヤシートを採用し、心地良さと格の高さを実現している。

高さを揃えた杢柄オーナメントを前席シートバッグやドアトリムショルダーに配すことで、横方向の広がりを強調。シート表皮には、伸縮性に優れ柔らかい触感を持つ100%ウールの本物素材を採用したファブリック仕様と、柔らかな触感の最高級表皮を採用した本革仕様が設定されている。


無段階に調整可能な電動オットマンは、従来の助手席貫通タイプから、貫通しないタイプへ変更された。どうも運転席から投げ出した足先だけが見えるのがお行儀が良くないというイメージから改良されたとのこと。

なお、写真ではわかりにくいが、従来モデル同様、ピラーには靴ベラを入れておくための靴ベラホルダーも装備されている。


ドアノブはドアの壁面ではなく、ドアのアームレスト付近に設置されている。これも従来モデルの仕様を踏襲したもの。

手首をひねることなくドアを開けることはないので、このタイプの使い勝手は非常に良いのだが、実際に乗る人は運転手がドアを開けるためほとんど使われないとのことであった。


後席中央部を倒すと、大型のアームレストが現れる。従来モデルでは物理的なスイッチであったが、新型はタッチ式液晶マルチオペレーショナルパネルを設定し、シートや空調、オーディオの音量など集中操作が可能となった。

その他、ライティングテーブル、読書灯、大型ディスプレイ付リヤシートエンターテインメントシステム、20スピーカープレミアムオーディオなど、ビジネスからプライベートまであらゆるシーンに対応できる快適装備が採用されている。


前席は、後席同様に杢柄を横基調に施すことで広がりを強調するとともに、インストルメントパネル中央部に黒杢加飾をあしらうことで、端正かつ品位ある質感が表現されている。

余談だが、シフトノブは、クラウンコンセプトと同じデザインで、ノブブーツが付かないシンプルなタイプとなっている。

走行性能としては、専用チューニングを施したサスペンションや高剛性ボディに加え、乗り心地に特化した新開発のタイヤを採用するなど、路面から伝わる振動を抑えることで、走行安定性と上質な乗り心地を両立している。合わせて、エンジンマウント特性の最適化やアクティブノイズコントロールシステムの採用などにより、エンジン起動時の音や振動を抑え、滑らかな発進と室内の圧倒的な静粛性を実現しているという。

もちろん、衝突回避支援システム「Toyota Safety Sense P」、ブラインドスポットモニター、リヤクロストラフィックアラートなど、ショーファーカーにふさわしい安全装備なども抜かりなく装着されている。

なお、従来あったセンチュリーの特別タイプの「センチュリーロイヤル」の設定の予定は現状ないとのこと。ちなみに、現在でも皇族が使われているのは、ベースとなっているセンチュリーとのこと。

また、以前は輸出されていたセンチュリーだが、販売数量が多くないため、現在は輸出しておらず、このモデルも当面日本専用仕様となるとのことだ。

昔は、センチュリーの他、日産のプレジデント、三菱のディグニティなどもあったが、現在はセンチュリーを残すのみとなっている。

次の20年を見据えたセンチュリー、見る機会があれば是非その想いと質感を体感して欲しい。

トヨタ 公式サイト
http://toyota.jp



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