【東京モーターショー 2017】トヨタConceptー愛iは「未来の愛車」。AIが乗員を理解し寄り添うパートナー的クルマ
第45回東京モーターショーより。トヨタが「未来の愛車を具現化」したらこうなったというコンセプトカー、「Concept-愛i」シリーズを発表しました。1月に米ラスベガスで開催された家電見本市CES 2017に出展していた4人乗りのConcept-愛iに加え、東京モーターショーでは2人乗りの小型モビリティ「Concept-愛i RIDE」、自動車ではない歩行エリア向けでセグウェイライクな「Concept-愛i WALK」といったバリエーションを揃えてきました。  
トヨタの主張によれば、車は"愛車"と言うように「"愛"がつく工業製品」なのだとか。そして「移動の自由・喜び」を提供するため「ドライバーをより理解しともに成長するかけがえのないパートナー」と捉えて作り上げたのがConcept-愛iというわけです。
 

■Concept-愛i

 
CES 2017で初公開された4人乗りモデルでコンセプトの中心にある車。自動運転技術で安全・安心な運転をサポートするのはもちろん、人工知能によってドライバーの嗜好や感情を理解し、乗員の気持ちを先回りした提案をするという、トヨタが考えた未来のクルマです。

ただ、未来と言ってもそう遠い話ではありません。東京モーターショーではConcept-愛iの一部の機能を搭載した車両を製作し、2020年頃には国内で公道試験を開始するとしています。
 

■Concept-愛i RIDE


東京モーターショーで初公開の、2人乗りモデル。ドアはガルウィングタイプで乗り降りしやすく、ユニバーサル仕様の電動スライドシートやジョイスティックによる操縦など、車椅子を使う人々が利用することを考えた小型モビリティを形にしました。そのコンパクトさを生かし、駐車場でも1台分のスペースで車椅子に乗り換えられます。

自動運転や乗員に先回りしてさまざまな提案をする、シリーズ共通の機能を搭載。駐車場では自動駐車(バレットパーキング)機能を使うことも可能。安全と安心を最大限に打ち出すことで高齢者など多くの人に共有されるシェアリングサービスといった活用方法も提案する、手軽なモビリティです。

なお、ユーザーを理解するエージェント機能は車ではなく人にひも付けられるように作られるため、たとえシェアリングサービスで使ったとしても常に同じ車に乗っている感覚で使えます。

■Concept-愛i WALK

自動車の範疇からははずれるものの、移動するというより広い観点から歩行エリアでの利用を想定したのがConcept-愛i WALK。よく似た乗り物としてすぐにセグウェイを思い出す人も多いはずですが、Concept-愛i WALKでは全幅を人の肩幅以下におさえることで、人混みのなかでも周囲への影響も最小限に利用できます。

ただの移動用直立スクーターではなく、やはり利用者との会話から学習するエージェント機能を搭載。その場の状況に応じて、たとえば危険察知の際は利用者に警告さらに自動回避機能などを備えるとしています。

走行時は速度に応じてホイールベースを可変するという高度な技術も採用、こちらも観光地などでのシェアリングサービスへの利用も想定済み。ただ、国内観光地に多い石畳やブロック敷きの歩道などでは小径ホイールでは通行が難しそうな気もします。どちらかと言えば空港やショッピングモールなど広大な屋内エリアでの移動に向いているかもしれません。

Concept-愛iシリーズはデザインこそ映画に出てくるような未来的な姿をしています。それは一見しただけでは実現性が低そうにも思えるものの、採用されているテクノロジー自体はは自動運転や音声アシスタント的なAIとの会話など、実はすでにある程度は実用化され社会に浸透しつつあるものが並んでいます。

特に4人乗りモデルで使われている技術の一部は2020年ごろから公道実証実験に入るとしていることからも、決してすべて絵空事というわけではないのが、このコンセプトカーの楽しみなところ。そのままの姿で出てくることはなくとも、これらの技術が"いつのまにか"トヨタ車に搭載されてゆけば、ふと気づいたときにそれを"愛"と感じるのかもしれません。