1.0リッター・エンジン搭載車でニュルブルクリンクのラップ・タイム10分以内を目指す「#Club1000」が開催!
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ドイツにあるニュルブルクリンク・サーキットの名前は、クルマ好きなら知らない人はいないだろう。この全長20kmを超える難コースを愛して止まない人々が集うサイト『Bridge to Gantry』では、「#Club1000」という競技を企画している。これは排気量がたった1.0リッターのエンジンを載せたクルマに乗って、ニュルブルクリンク北コースを10分以内に走り切るというもの。サイトの管理人でニュルブルクリンクの熱狂的なファンであるデイル・ロマス氏によれば、そもそもの"名誉の証"はこのコースで10分を切るラップ・タイムを達成することだったが、サーキットを走るクルマがどんどん速くなり、今や誰もが8分台とかそれ以下のタイムで走ることができるようになった。そこでエンジンのパワーではなく、ドライバーの技術を重視するという目的に立ち戻るため、そしてもっと地に足を着けたやり方で興奮を楽しむため、ロマス氏は初心に返ってニュルブルクリンクでラップ・タイムを競ったり、そのためのマシンを用意する楽しさを味わう方法を考えたのだ。

厳密に言えば、エンジンの排気量は999ccではなく、1,049cc以下と規定されている。クルマはドイツ人から見て合法的に公道走行可能な仕様でなければならない。つまり、インチキをしてはいけないということだ。安全性の面では、ロールバーとレーシング・バケットシート、ドイツの規格に合った4点ハーネスを装備する必要がある。エンジンはそのクルマにもともと搭載されていたもの、ノーマルな仕様でなければならない。オートバイのエンジンに載せ換えたることは禁止、ターボやスーパーチャージャー付きも不可となる。ということは、ここでダイハツ「シャレード 926ターボ」や、日産「マーチ スーパーターボ」とはお別れだ。

これらのことが何を意味するか。つまり、セミ・スリック・タイヤを履いた3気筒エンジンの低燃費車が、大勢でこの有名なサーキットを走り回るようになるわけだ。「#Club1000」は1回限りのイベントやレースではなく、継続して行うことを想定している。同クラブのメンバーにはニュルブルクリンクの走行料が割引される特典もあるという。

小型車を得意とする日本や欧州のメーカーには常に1.0リッター・エンジンがあった。遅いクルマを速く走らせ、次から次へとコーナーに挑むことは、欧州に住むクルマ好きにとって最高の経験の1つになるだろう。プジョーのTU型エンジンが最高回転数に達する美しい音を聞けるのだ。ちなみに現在のエントリー・リストには、トヨタの初代「ヤリス(ヴィッツ)」や日産の2代目「マイクラ(マーチ)」、そしてホンダ「ビート」の名前もある。

我々が出場車両を1台選ぶとしたら、おそらくマニュアル・ギアボックス付きの初代ホンダ「インサイト」になるだろう。重心が低く、徹底的に空気抵抗を抑え、軽量化を追求したこのクルマの最高出力がトヨタ「アイゴ」を10馬力ほど上回るのは、995ccの直列3気筒VTECエンジンに電気モーターを組み合わせたハイブリッド・パワーユニットのお陰だ。そう、今のところ「ハイブリッドは不可」というルールはないのである!


By ANTTI KAUTONEN
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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