【Autoblog編集部が比較】予算内で買える新車にする? それとも認定中古車で上位モデルを狙う?
活気づく米国経済の中で、2017年は自動車業界にとっても実に良い年だということが分かってきた。2009年から2010年には、経済の低迷により自動車の年間販売台数がほぼ半数に下落したが、ここ数年間はトラックを含む新車の販売台数が年間1,700万台ほどと復活傾向にある。この堅調な数字は長くは続かないだろうというのが多くの専門家の意見ではあるものの、自動車メーカーの多くは売り上げを維持すべく努力を続けている。しかし実際の需要はもう少し低いため、現在のところ中古車販売に人気が集まる結果となっている。特に注目されているのが、メーカーや正規インポーターによる認定中古車(CPO)だ。

そこで我々は、様々な価格帯で新車と認定中古車を比較してみた。そもそも新車の場合、初のオーナーとなることで多くの利点があることは当然だ。しかし同時に、初年度の減価償却率が高い(主に約30%)というマイナスな面もある。一方、認定中古車では、ほぼ全てのプログラムでメーカーとその提携企業やディーラーが総合的な点検を行い(メルセデス・ベンツは165項目、ポルシェは111項目)、納車後の不安も払拭できるだけの十分な保証をつけてくれる。ローンの返済予定よりも長い期間、保証が継続するような理想的なケースもある。

今回ご紹介する価格や認定中古車プログラムは米国市場の場合ということで、日本の読者にはそのまま当てはまらないかもしれない。だが、もちろん日本でも同様の認定中古車は販売されている。予算内で買える新車にするか、それとも認定中古車でひとクラス上の車種を狙うか。楽しくも悩ましいクルマ選びの提案として、参考までにご覧いただければ幸いだ。


新車のアウディ「A3 セダン」/2017年型アウディ「A4」認定中古車

アウディBMWメルセデスに十分に対抗できる魅力的なクルマを提供しているブランドだ。洗練されたデザインや、同社独自のフルタイム4輪駆動「クワトロ」によって、世界的にもプレミアムな地位を確固たるものとしている。特に降雪の多い地域では最適なクルマだ。その中から3万6,000ドル(約400万円)の予算で購入できるモデルを見ていこう。

アウディ「A3」のベース・モデルなら手頃な価格で買えるが、しかし標準は前輪駆動だ。アウディを選ぶならやはりクアトロに乗りたいところ。3,000ドル(約33.5万円)の差額で4輪駆動にできる。さらにメタリック塗装やレザー仕様のインテリア、スポーツ・サスペンションを含むスポーツ・パッケージを加えれば、ちょうど3万6,000ドル弱となる。タイトでスポーティな乗り味が楽しめる仕様だ。

一方、同程度の予算で認定中古車のアウディ「A4」を選ぼうとすると、車内はA3より広いが、ドライビングは軽快感に欠ける。それでも構わないというのであれば、我々がワシントン郊外で見つけた2017年型A4は、走行距離がわずか6,000マイル(約9,660km)で、3万6,950ドル(約413万円)という価格が付けられていた。新車のA4より9,000ドル(約100万円)も安く、もっと小さなA3 Premiumの新車と同じ価格帯で買うことができる。



新車のBMW「230i クーペ」/2014年型BMW「435i クーペ」認定中古車

アメリカでBMWの崇拝者の存在が確立したのは、BMW「2002」が登場した1960年代の後半のことだ。「1600」シリーズよりワンランク上のパフォーマンスを提供する2002シリーズは、発売当時、大学を卒業したばかりのベビーブーマー世代の若者がクルマに求める全てを兼ね備えていた。反応が良いシャシー、快適なキャビン、そしてこれから生まれて来る子供を乗せるための後部座席。男たちはこのクルマに惚れ込み、ガールフレンドたちも気に入ってくれた。米国自動車雑誌『Car and Driver』の編集長を務めたこともある著名なモーター・ジャーナリスト、デイビッド・E・デイビスJrも1968年の同誌記事で絶賛していた。

2002シリーズの流れを受け継ぐ現行モデルは、(比較的)新しい「2シリーズ」になる。ベーシックな2.0リッター直列4気筒エンジンを積む「230i」は3万4,000ドル(約380万円)だが、これにメタリック塗装を施し、トラック・ハンドリング・パッケージ、ダコタ・レザーのシート、「Ultimate Care」サービス・パッケージを付けると4万ドル(約450万円)を少し超える金額となる。

その上に位置するBMWのクーペには「4シリーズ」がある。これは4ドア・セダンの「3シリーズ」から後部座席用ドアを取り去り、少しだけセクシーに仕立てたモデルだ。少しだけルーフ・ラインが低く、少しだけ情感豊かなボディに、少しだけ華やかなインテリアを備えている。

写真の白い「435i xDrive」は2014年型だが、走行距離は9,600マイル(約1万5,500km)と年式の割に少なく、販売価格は4万ドル(約450万円)を切っている。BMWの直列6気筒は流石に素晴らしく、4シリーズのボディはコンパクトな2シリーズよりも高級感がある。



新車のメルセデス・ベンツ「Cクラス」/2016年型メルセデス・ベンツ「Eクラス」認定中古車

現行モデルのメルセデス・ベンツCクラス」は先代から大きく成長し、車内も存在感もかなり拡大した。ライバルのBMW 3シリーズが大型化すると同時にソフトな印象になったのに対し、メルセデス・ベンツはCクラスにレスポンスの良いシャシーを導入した。もちろん安いクルマではないが、4万ドルを超える価格に見合う価値を提供するクルマになっている。「C300 ラグジュアリー」(Cクラスを買うのに「スポーツ」仕様を選ぶこともないだろう)に、レザー・シートと「プレミアム2」パッケージを追加すると、価格は4万8,265ドル(約540万円)となる。

同じ予算で認定中古車から選ぶなら、2016年型「E350 4MATIC」が買える。写真のブラックのクルマは走行距離1万1,000マイル(約1万7,700km)、ペンシルバニア州ウェックスフォードにあるディーラー、ボビー・レイホール・モーターカーズでは4万8,000ドル(約540万円)を切る値段でオファーされている。新車購入時の4年/5万マイルの保証もまだ残っている。それに、元レーシング・ドライバーのレイホール本人に、もしかすると会えるかも知れない。EクラスといえばCクラスよりサイズは1クラス上だ。走行距離もこの程度なら問題あるまい。



新車のマツダ「MX-5 ミアータ RF」/2008年型ポルシェ「ボクスター」中古車

マツダ「ミアータ」(日本名:ロードスター)のクーペを持ち望んでいた人は、その願いが(ほぼ)叶ったと言えるだろう。今年「MX-5 ミア-タ RF」(日本名:ロードスター RF)がデビューしたからだ。RF=リトラクタブル・ファストバックという名前の通り、クーペというよりもいわゆるタルガトップに近い。だが、クーペの安心感とコンバーチブルの開放感の両方を求める人にとって、RFは見事な仕事でその機能的な溝を埋めて見せた。

走り屋が多いAutoblog読者なら、RFの中でもビルシュタイン製ダンパーやLSDが装備された「クラブ」トリムを選ぶに違いない。さらにオプションのブレンボ製ブレーキとBBS製ホイールも追加するはずだ。これにメタリック・ペイントと、「インテリア・パッケージ」(ただしアルミ製ペダルは雨の日に滑りやすいのでご注意を!)を付けると、3万1,555ドル(約353万円)のミアータ RFも3万6,555ドル(約409万円)にまで価格が上がる。

だが、残念ながら、ポルシェ「ボクスター」や「ケイマン」の認定中古車は、ほとんどが4万ドルを(大幅に)上回る。しかし、それでも貴方が、日常的なアシではなく休日の気分転換用クルマとして、MX-5とボクスターのどちらにするかと現実的に考えたいというのであれば、中古の(ほとんど10年落ちの)ポルシェを、素晴らしく魅力的なマツダの代わりに買うことも不可能ではない。写真の2008年型「ボクスター S」はボルチモアで売りに出ていた車両で、走行距離は3万マイル(約4万8,000km)、ボディ・カラーは美しいマカダミア・ブラウン、そして提示価格は3万4,000ドル(約380万円)以下だった。


By Autoblog Staff
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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