ランドローバー「ディフェンダー」をコピーしたオフロード車の生産を大富豪が計画中
ランドローバーの「ディフェンダー」を模したデザインのオフロード車が、英国で製造されることになるかもしれない。大手化学会社イネオスの会長が英国政府のサポートを得ればそれは可能になる。

英国のジャガー・ランドローバー(JLR)がディフェンダーの生産を終了したのは2016年のことだ。68年の歴史を持つ同モデルは、エリザベス女王が所有していることでも知られる世界的に有名なクルマだ。

イネオスの創業者で会長のジム・ラトクリフCEOは19日、ディフェンダーを模した四輪駆動車の新モデルを年間2万5,000台規模で生産することを計画していると発表した。ディフェンダーのデザインは現在、英国で意匠登録されていないのだ。

ランドローバーでは現在、ディフェンダーの名を継ぐ新型モデルを開発中と伝えられているが、同社広報担当者によれば、オリジナルのディフェンダーのデザインは既に多くの国で登録されており、英国でも意匠登録の出願が進行中だという。

ラトクリフ氏がこの計画を実現させれば、同社の自動車部門は英国で最大規模の自動車メーカーになるだろう。長い歴史のあるアストンマーティンやマクラーレン、ベントレー、そしてロールス・ロイスなど少数生産が基本のメーカーと比べ、同氏の掲げた生産台数は倍以上になるからだ。

ラトクリフ氏は6億ポンド(約914億円)を投資し、2020〜2021年の間に生産を開始すると発表。製造は英国内が望ましいが、もし価格を抑えられるならば、ドイツなどすでに訓練された作業員のいる場所を利用することも選択肢だと述べている。

同氏は、「もし製造を英国で行う場合、同じ条件で考えると多額の工場建設費が掛かるでしょう。そうすると政府のサポートが必要です」と語っている。

ラトクリフ氏は英国東部の湾岸地域で多数の候補地を挙げている。スコットランドからイングランド北部の都市ハルに至る場所が検討されており、来年末までに決定が下される。

同氏からの投資は英国政府にとっても歓迎すべき後押しであるに違いない。英国のEU離脱で自由貿易の条件が無くなれば、英国自動車業界は国外に輸出する関税が10%引き上げられるという重大な問題に直面しており、国内の工場も存続の危機にさらされることになるからだ。

ラトクリフ氏は、英国とEUの双方が損害を被る立場にあるため、政府は自由な交易を維持する合意を結ぶと確信しているという。「良識ある結果がもたらされると考えています。ですから私はEU離脱に関してはそれほど心配していません」。

注:この記事は、『Reuters』に掲載されたCostas Pitas記者の記事を転載したもの。

By REUTERS
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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