テスラ、ハリケーンから避難するクルマのバッテリーを無線で一時的にアップグレード
大型ハリケーン「イルマ」の進路となり避難命令が出された米国フロリダ半島で、テスラは自社製品のオーナーが安全に避難できるように、一部の車種の航続距離を一時的に延長する措置を取ったと、電気自動車(EV)関連の情報サイト『Electrek』が伝えている。避難勧告地域をテスラ「モデルS」と「モデルX」の「60」または「60D」で走っていたドライバーは、愛車が通常よりも30~40マイル(約48~64km)長く走れるようになっていることを実感できただろう。被害を逃れるためには十分に有効な距離だ。

実はこれまで販売されていたテスラの「60」と「60D」モデルは、最初から75kWh容量のバッテリーが搭載されているのだが、ソフトウェアによって60kWhに制限されていたという。これによって価格を抑えていたわけだが、航続距離の拡大を希望するオーナーは、モデルにも寄るが4,500~9,000ドル(約50万~100万円)を支払うことで、この制限を解除することが出来た。

今回は非常事態ということで、この制限解除を行っていない車両にも、テスラはワイヤレス・ソフトウェア・アップデートを使って無料で制限を解除したのだ。これは、あるテスラ車のオーナーが、自分のクルマの航続距離が延び、ソフトウエアに「75」の文字が現れたことを『Electrek』に知らせたことで明るみに出たもの。テスラは後日、この事実を認めた。

フロリダ州のスーパーチャージャーネットワークは現在も稼働中なので、航続距離延長措置が取られていなくても避難命令が出ている地域からは脱出できる筈である。とは言え、なるべくなら災害から避難する時に、あとどれくらい走れるかを気にしたくはないものだ。

なお、このアップグレードは一時的なものであり、9月16日には取り消される(あるいは今後も75kWhのままでいたいなら料金を請求される)と、Tesla Motors Clubのメンバーたちはフォーラムで報告している。


By REESE COUNTS
翻訳:日本映像翻訳アカデミー