復活を遂げたTVR、500馬力の新型「グリフィス」を発表!
Related Gallery:TVR Griffith

5〜10年くらい前までの英国車に詳しい人なら、TVRをご存知だろう。強大なパワー、怖ろしいほどのハンドリング、奔放なデザイン(サイド出しのエキゾースト、透明のスポイラー、カメレオン・カラーなど)で知られるスポーツカー専門の小規模メーカーだ。

この10年ほどは経営不振と度重なる経営権の移行により市場から姿を消していたが、ついに新型「グリフィス」を引っ提げて復活を果たすことになった。



同社創立70周年を記念して、英国で開催されたグッドウッド・リバイバルで初公開された新型グリフィスは、過去のTVRと同様、ロング・ノーズ/ショート・デッキのプロポーションで、流麗なファストバックのルーフラインが特徴的だ。エアロダイナミクスの向上を図ったデザインが各部に施されており、奇妙な点も見られるが(ドアの前に設けられたサイド出しのエキゾースト・パイプなど)、会社が混乱に陥る前に最後に販売していた「タスカン」や「サガリス」に比べると、狂気的でもないしキットカー臭さもない。顔はちょっと魚を思わせるにせよ、実際かなりハンサムなクルマだ。



車両サイズは全長4,314mm × 全幅1,850mm × 全高1,239mmと、競合する他の高価格スポーツカーとは対照的にコンパクトだ。ポルシェ「718ケイマン」と比べると、65mm短くて47mm低く49mm幅広い。車両重量はケイマンより85kgほど軽い1,250kgと発表されている。新規に開発されたプラットフォームは、元F1デザイナー(F1マシンおよびマクラーレンのスーパーカー)として有名なゴードン・マーレイ氏が考案した「iStream」と呼ばれる製造技術によって作られたもので、カーボン・コンポジット製のパネルと鋼管フレームを組み合わせた構造になっている。



ケイマンとは反対側のフロント・アクスル後方に搭載されたエンジンは、フォード「マスタング」でお馴染みの5.0リッター「コヨーテ」V型8気筒。これに伝説的な英国のコスワースがドライサンプ化やECUの書き換えなどチューニングを施し、最高出力500hp(506ps)を発生する。パワー・トゥ・ウエイト・レシオは400hp/トン(2.5kg/hp)だ。TVRによると、0-60mph(約96.6km/h)加速は4秒未満、最高速度は200mph(約320km/h)を超えるという。トレメック製6速マニュアル・トランスミッションと後輪駆動は、英国では必須らしい。

サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーン式に調整可能なダンパーを装備。電動パワー・ステアリングを採用し、TVRも21世紀のクルマになったことを示している。さらにアンチロック・ブレーキシステム(ABS)やトラクション・コントロールも搭載されたことで、ようやく現代の安全基準に適合した。



車体は最高水準のクルマになったようだが、キャビンには大衆車を思わせるパーツが散見される。例えば、エア・ベントとウインカー・レバーは明らかにフォード「フィエスタ」の物だ。しかし、アストンマーティンだってボルボのスイッチやミアータのドア・ハンドルを流用しているが、誰もそんなことは気にしない。大型のインフォテインメント・スクリーンとインストゥルメント・パネルからは、少なくともTVRが時代に追いつこうと努力していることが窺える。



新型グリフィスは2018年から英国エブブ・ベールに新設された工場で、まずは「ローンチ・エディション」と呼ばれる仕様が500台限定で生産開始される予定だ。予約している顧客には2919年の前期より納車が始まるという。その価格は9万ポンド(約1,300万円)からと発表されている。


By JAMES RISWICK
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

Related Gallery:TVR Griffith


■関連記事
・TVR、新モデルにゴードン・マーレイ氏独自の製造技術「iStream」を用いたカーボンファイバー製シャシーを採用
・TVR、新型スポーツカーに採用されるカーボンファイバー・シャシーの画像を公開