新車同然でリビングルームに保管されていた1997年型日産「240SX」が販売中!
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ニューヨーク州ロングアイランドで売りに出されている本日の"自動車型タイムマシン"は、新車同然の1997年型日産「240SX」(日本名「シルビア」の北米向けモデル)だ。走行距離はわずか675マイル(約1,086km)。純正のワイパーブレードやカセット・プレイヤー、15インチのタイヤとホイール、オーナーズ・マニュアルとショップ向けマニュアル、購入した際の領収書も含む全ての書類が付属しており、おまけにOZ製17インチ・ホイール(4本+予備1本)とミシュラン製「パイロット・スーパースポーツ」タイヤも付くという。

ただし売値は決して"純正"ではない。地元密着型コミュニティサイト『クレイグスリスト』に掲載されている提示価格はなんと10万ドル(1,080万円)。これでも引き下げられたらしく、水曜日には12万5,000ドル(約1,350万円)という値段が付けられていたらしい。



オーナーが「ミッドナイト」と呼ぶこのクルマには、2.4リッター直列4気筒エンジンとオートマチック・トランスミッションが搭載されている。ここまでは、普通の240SXとなんら変わらない。だがこの個体のボディは特別なデュラスチール製だ。そしてその背景には、新車を購入後に修理できない故障などが起こった場合に救済する措置を規定した「レモン法」や、日産とその弁護士5人が関与する絡む裏話があるという。



注文してから2ヶ月待ったオーナーに最初に納車されたのは、何度調整してもアイドリングが安定しない「200SX」(3代目日産「シルビア」の北米仕様)だった。彼はこれを日産に返却し、代わりに最初の240SXを受け取ったのだが、オーナーによればそれは「お粗末な残念賞のようなもの」だったという。なんと洪水でダメージを受けていたのにそのように再登録されずにいたクルマだったことが判明したのだ。

この件については何度か裁判で争うことになり、最終的に裁判官は日産に、特注のマホガニー製ショーケースに入れられ、錆防止のためデュラスチールで造られたオートショー用の展示車両である240SXを、彼に納車するように命じたという。



納得いただけただろうか?  『クレイグリスト』の広告には下記のように書かれている。

「これが他と取り替えが効かない特別なクルマであることは明らかでした。私はこのクルマを自宅のリビングルームにずっと置くことに決めました。1年に数回、エンジンを始動して走らせ、保険に加入して登録し、ニューヨーク州自動車管理局で履歴の保持と走行距離の記録を残すために、毎年点検を受けています。毎年ガソリンを交換し、オイルとフィルターはモービル1のみを使用。洗車をしてワックスを掛け、エアコンの効いたリビングルームのカーペット敷きの場所に戻します。雨に濡れたことはもちろん一度もありません。今年の8月以降は一度も外に出していません。数年前、Tire Rackの創始者の一人である友人が、イタリア車用に特別に造られたカスタムのOZ製ホイールにミシュラン製パイロット・スーパースポーツタイヤを装着してプレゼントしてくれました」

「ブリヂストン製タイヤを装着した純正のアロイ・ホイールは、ずっとクルマと共にリビングルームに置かれていました。車両に関連した原本書類や付属品、マニュアル類などは全て密封した容器で保管しています。現在までの走行距離は約675マイルです。出来る限りの手間を掛けて愛情を注いできました。しかし、20年間をこの相棒と過ごした今、私は定年退職となりこれまでのようにクルマに手間と愛情を注ぐことが難しくなったので、次のオーナーに任せたいと思っています」

クルマは旧い飛行機のタラップで作られた台の上に載せて、リビングルームに置かれていたという。


By SVEN GUSTAFSON
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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