メルセデス・ベンツ、世界初のプラグイン水素燃料電池量産車「GLC F-CELL」と新型「Sクラス」クーペ&カブリオレをフランクフルト・モーターショーに出展
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メルセデス・ベンツは、今月12日から開催されるフランクフルト国際モーターショー(一般公開日は16日~24日)で、新型「Sクラス」のクーペとカブリオレ、そして世界初のプラグイン水素燃料電池量産車となる「GLC F-CELL」など、いくつかの新しい市販モデルを発表する予定だ。

Mercedes-Benz GLC F-CELL: Die Entwicklung und Erprobung des GLC F-CELL: Der Weg in die Serie führt über intensive Funktions- und Dauerbelastungstests einzelner Komponenten und später auch der kompletten Versuchsfahrzeuge.   Mercedes-Benz GLC F-CELL: The development and testing of the GLC F-CELL: The road to series production goes by way of intense functional and fatigue tests of individual components and later also of the complete test vehicles.

GLC F-CELLは、電動モーターの追加エネルギー源として車体後部に9kWhのリチウムイオン・バッテリーを搭載しており、これを家庭のコンセントや公共の充電設備を使って充電することができる。このバッテリーに蓄えた電気のみで、最大約50kmの距離を走行可能だ。これに組み合わされる燃料電池は、従来より30%小型化され、エンジン・コンパーメントにすっぽりと収まった。約4kgの水素を収めるタンクは3分以内に充填完了でき、その航続距離はNEDC(新欧州ドライビングサイクル)の複合モードで約500kmだという。

メルセデス・ベンツの親会社ダイムラーによると、燃料電池スタックは合弁会社「Automotive Fuel Cell Cooperation(AFCC)」において、パートナーであるフォードと共にカナダのバンクーバーで開発されたとのこと。スタックに使われるプラチナの量を90%も減らすことに成功したため、製造コストも削減されたそうだ。

メルセデスは、300台以上の試験車両と約200トンの水素を使用し、熱帯のスコールや風速265km/hのハリケーン、激しい吹雪の中など、気温60度からマイナス40度までの様々な極限の気象状況下で500を超える個別テスト行ったという。その結果、排出したのは1,800トンの水蒸気だけだった。



1994年に初めて「NECAR 1(ニュー・エレクトリック・カー/ネッカー)」が導入されて以来、ダイムラーの燃料電池自動車は1,800万km以上の距離を走破している。

メルセデスは当初、その量産モデルを2017年にドイツ、日本、米国で発売し、その後2018年に英国で発売する予定だと語っていた。

Mercedes-AMG S 63 4MATIC+ Cabriolet, 2017. Exterieur: designo diamantweiß bright;Kraftstoffverbrauch kombiniert: 10,1 l/100 km; CO2-Emissionen kombiniert: 229 g/km*  Mercedes-AMG S 63 4MATIC+ Cabriolet, 2017. Exterior: designo diamond white bright;Fuel consumption combined: 10.1 l/100 km; CO2 emissions combined: 229 g/km*

また、メルセデスはフランクフルト・モーターショーで、新型「Sクラス クーペ」および「Sクラス カブリオレ」も発表する予定だ。今年初めにリフレッシュされたSクラスのセダンと同様、進化したドライビング・アシスタンス・システム「インテリジェント・ドライブ」や、ワイドスクリーンのコクピット・ディスプレイ、「タッチ・コントロール」付きの新たなステアリング・ホイール、ドライバーの披露を和らげる「ENERGIZING comfort control(エナジャイジング・コンフォート・コントロール)」などの機能が採用されている。さらに2ドア・モデル専用となるOLED(有機発光ダイオード)のテールランプも装備される。

ダイムラーAGの取締役会メンバーで、メルセデス・ベンツのセールス&マーケティングの責任者であるブリッタ・シーガー氏は、「紛れもなく独創的なデザインや、魅力的な高級素材を使用することで大きく価値を高めたインテリアによって、新型Sクラス クーペおよびSクラス カブリオレは、モダン・ラグジュアリーを具現化しています。それに加え、これらのラグジュアリーな4シーターは、Sクラスからの最先端技術を特徴としています」と述べている。

欧州向けパワートレインは以下の4種類。名称とスペックは基本的にセダンと共通だ。

「S 560」は最高出力469psと最大トルク700Nmを発生する4.0リッターV8直噴ツインターボ・エンジンを搭載し、0-100km/h加速は4.5秒。後輪駆動のほか、4輪駆動の「4MATIC」も用意される。

「メルセデスAMG S 63 4MATIC+」も同様に4.0リッターV8直噴ツインターボだが、こちらは「メルセデスAMG GT」と基本設計を共有する高性能ユニットで、最高出力612psと最大トルク900Nmを発揮し、0-100km/hを3.9秒で加速する。4輪駆動のみの設定だ。

そして「メルセデスAMG S 65」はこれまでと変わらず、6.0リッターV12エンジンが最高出力630psと最大トルク1,000Nmを発揮。こちらは後輪駆動のみであり、0-100km/h加速はS 63に及ばず4.1秒となる。

なお、クーペには「S 450 4MATIC」というエントリー・モデルの設定もある。3.0リッターV6エンジンを搭載し、最高出力367psと最大トルク500Nmを発生する(日本で販売されている「S 400」と同じエンジン)。

メルセデスAMGのモデルは、新たに「パナメリカーナ・グリル」と呼ばれる縦にスリットが並んだフロント・グリルが採用されている。


By Sven Gustafson
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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