「買収の申し出は受けていない」とフィアット・クライスラーのマルキオンネCEOは語る
どうやらフィアットクライスラー・オートモービル(FCA)は"大きな取り引き"、つまり買収の申し出を受けていないらしい。これは、世界第7位の自動車メーカーである同社のセルジオ・マルキオンネCEOが3日、F1世界選手権イタリアGPで明かしたもので、同社は依然として2018年のビジネス計画を遂行する事に集中していると語った。これまでに誰かから買収の申し出があったか? もしあったのであれば検討したか? というメディアの問いには、ただ「ノー」と答えた。

8月に中国のメーカーがFCA、あるいは同社のいくつかのブランドに興味を持っている、というニュースが伝えられた後、FCAの株価は記録的な高値を付けた。中国の長城汽車は、FCAに興味を持っていると公表したが、FCAの幹部たちとはまだ交渉の機会が得られておらず、書面で契約を交わすまでに至っていないとの話だった。

今回の株価上昇は、同社が会社の一部を切り離すかもしれないという期待が一因となった。マルキオンネCEOはこの日、同社は製品ラインや会社の構成を「整理する」計画に取り組んでいると繰り返し強調しており、例えばコンポーネント事業はグループから切り離すことを検討しているという。同氏は2018年末までにこれを完了させたいと考えているようだ。

「グループの中には、自動車メーカーに属していないものもあり、コンポーネント事業がその一例です。グループはこうした事業を今後、清算する必要があります」と、マルキオンネCEOは報道陣に語った。今年中に何らかの発表があるか、という質問には、役員らの決定次第だと答えた。次の取締役会は9月末に予定されている。

また、マルキオンネCEOは、ラグジュアリー・ブランドのマセラティとプレミアム・ブランドであるアルファ ロメオを別会社として独立させる案について、今は良いタイミングではなく、まずは自立した組織になって、「自らの足で立てる力を持ち、十分なお金を生む」必要があると語った。「今の状況を見れば、それはほぼ不可能でしょう。仮に不可能でないにしても、アルファ ロメオとマセラティを独立した企業として見た場合、両ブランドは組織としてまだ未熟で、まだ発展の段階にあります」「時期が良くありません。まだ、そうする状況にはありません」。

そしてマルキオンネCEOは、大衆市場向けビジネスを行うFCAからこの2つのブランドを独立させるというコンセプト自体は理に適ったものであり、将来的な可能性として除外するわけではないが、2019年4月まで現職を務める同氏の就任中にこれが実現されることはない、と述べた。

「将来、可能性があるとすれば、私が退任した後になることは間違いありません。私、マルキオンネがCEOである内は実現しないでしょう」。

注:この記事は、『Reuters』に掲載されたAgnieszka Flak記者の記事を転載したもの。

By REUTERS
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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