アウディ スポーツ、ハイパーカーの開発も視野に入れつつ現在は高性能クロスオーバーと電動モデルに注力
時として自動車メーカーは、その財力と技術力を結集させてプロジェクトに臨むことがある。ポルシェ「918 スパイダー」メルセデスAMGの次世代ハイパーカーなどは、こうして生まれたクルマだ。夢のようなクルマであることは勿論だが、出来上がったクルマはそのメーカーのイメージ向上に貢献するため、採算などは度外視されていることが多い。アウディもスーパ・スポーツ「R8」のさらに上に位置するようなクルマを開発しているという噂があるが、自動車業界メディア『Automotive News』によると、同社はいわゆるハイパーカーの製作に今すぐ着手するつもりはないようだ。

アウディ スポーツのマネージング・ディレクター、ステファン・ヴィンケルマン氏は「将来的にはそんなクルマも是非開発したい」と述べ、この噂を否定こそしなかったものの、同社は現在のところ、クロスオーバーと電動モデルに注力しているという。

ヴィンケルマン氏は、アウディの子会社で高性能車やモータースポーツを担当するクワトロ社に移籍する前には、ランボルギーニでCEOを務めていた人物である。クワトロ社は昨年11月末に社名を「アウディ スポーツ」に改称、メルセデスAMGとBMW Mに真っ向から挑もうとしている。R8と全ての「RS」モデルはアウディ スポーツで開発・生産されている。

『Automotive News』のインタビューに対し、ヴィンケルマン氏はブランドを象徴するクルマを作るべきだと述べている。過去20年ほどアウディというブランドにとって素晴らしい年が続いていた。BMWメルセデス・ベンツの次に控えている印象だったアウディだが、もうそんなことはない。顧客からアウディのハイパーカーを求める声もあるという。

だが、目下のところアウディ スポーツが取り組んでいるのは、さらなるクロスオーバーのRSバージョンだ。市場ではクロスオーバーが盛り上がりを見せているが、RSの名前が付けられたクロスオーバーは、今のところコンパクトな「RS Q3」しかない。対するメルセデスAMGは「GLC 43」から「GLS 63」まで、多数の高性能SUVを揃えている。アウディにも現行の「SQ5」や「SQ7」を超える高性能モデルが必要だということである。

また、アウディ スポーツでは電気自動車「e-tron」のプロジェクトにも力を入れており、これは航続距離と動力性能のバランスに注力したものになるという。「顧客は十分な航続距離を必要としている。だが、同時に興奮できる要素も求めている」とヴィンケルマン氏は語っている。


By REESE COUNTS
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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