【激安輸入中古車のススメ】第5回 ムダ金をかけずに輸入中古車を維持するポイント
激安輸入中古車ばかりを乗り継いで来た筆者が、自身の体験に基づいてお送りする「激安輸入中古車のススメ」。第5回は実践編、すなわち維持するコツや気構えについて。

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【激安輸入中古車のススメ】第1回 筆者が10万円で買った初代シトロエン C5(前編)
【激安輸入中古車のススメ】第2回 筆者が10万円で買った初代シトロエン C5(後編)
【激安輸入中古車のススメ】第3回 激安中古車を選ぶなら輸入車から選べ!(前編)
【激安輸入中古車のススメ】第4回 激安中古車を選ぶなら輸入車から選べ!(後編)


国産車だって壊れるときには壊れる
愛車の弱点を知ってトラブル未然に回避


ここまでつらつらと激安中古車、それも輸入中古車を中心に書き進めてきたが、国産車しか眼中にない人の中には「激安の輸入中古車なんてやっぱりトラブルが心配。やっぱり買うなら信頼の国産車!」と筆者の弁に拒否反応を示す人がいるかもしれない。

だが、敢えて言わせてもらうが世の中に絶対に壊れない機械なんてものは存在しない。信頼性が高いと言われる日本車だって距離や年数を重ねれば必ずメンテナンンスや消耗部品の交換が必要になる。丈夫さが身の上のトヨタ車だって保守管理を怠っていればクルマとしての寿命はぐっと短くなる。すなわち、トラブルの大半はオーナーの心がけ次第で避けられるものなのだ。現在はネットに車種ごとにいくらでも情報が溢れている。ちょっと検索をかければ、狙っている車種のウィークポイントやトラブルシュート、メンテナンスのポイントなどの情報を簡単に入手することができる。


国産車の中古車は意外に高い。とくに人気のSUVや軽ハイトワゴンともなれば、コンディションの良い個体は低年式でも激安で販売されることは難しい。国産車は信頼性が評価されているが、それに胡座をかいてメンテナンスもロクにされないまま、乗りっぱなしにされることが少なくない。国産車だってキッチリとした保守管理を怠れば、それなりに程度は悪くなる。


激安輸入中古車は
ディーラーよりも町工場が頼りになる


そして、激安輸入中古車ライフで頼りになるのが主治医となる町工場だ。マニュアル通りの整備が基本となるディーラーと違い、個人経営の小規模な自動車工場なら整備に融通(中古部品や社外品の使用など)が利くことが多く、総じて費用はディーラーよりも安く抑えられる。新車保証期間が残っている高年式車ならともかく、激安で買った中古車の場合は、出先での突然のトラブルを除いてディーラーでメンテナンスを受けるメリットは薄いと筆者は考える。

それに古いクルマの場合はディーラーでは対応してもらえないこともあるし、購入したクルマが並行輸入車なら門前払いを喰らっても文句は言えない。また、これはレアケースかもしれないが、フォードやサーブのようにメーカーが日本市場から撤退、あるいは廃業した場合は、当然正規ディーラーでのサービスは受けられない。

激安輸入中古車の場合、独自のノウハウを持つ専門店や多種多様なクルマを整備する町工場のほうが頼りになることが多い。もしもこうした工場に心当たりがなければ、同好の士に相談して紹介してもらってもいいし、専門誌の広告ページを頼りに専門店に連絡をとっても良いだろう。あるいは自宅の近くで店主が趣味のアマチュアレースに参加しているような工場があれば相談してみるのもひとつの方法だ。こうした店はクルマ好きが営んでいるケースがほとんどで、腕も確かなことが多く、きっと力になってくれるはずである。


低年式のクルマは正規ディーラーでは対応してもらえないことがある。以前、筆者はクライスラー・ルバロンを正規ディーラーに持ち込んだが、「こんな車種見たことがない。申し訳ないがウチでは無理」と断られてしまった。輸入車の場合、インポーターが替わることもあり、正規輸入車だからといってディーラーで面倒を見てくれないケースもある。


そこで頼りになるのが輸入車でも入庫OKな一般の整備工場だ。多種や多様な車種を一手に引き受ける町工場は、整備に融通が利くことが多く、総じて費用はディーラーよりも安く抑えられる。写真は筆者が以前所有していたルノー・サンクを整備する地元の整備工場。



独自のノウハウを持つ専門店は、輸入車ユーザーの強い味方だ。専門店の情報は自動車雑誌の広告欄に載っていることが多い。ただし、単一車種の専門店というのは注意が必要なこともある。整備技術やノウハウに偏りがあるケースやユーザーの無知につけ込んで不必要な部品交換や高い請求書を送りつけてくるところもあるからだ。クラシック・ミニ専門店などで「特殊なクルマなのでウチでないと直せない」などのセリフが出たら要注意(ミニなんか所詮大衆車だ)。筆者がミニユーザーならミニ専門店ではなく英車専門店を選ぶ(裏技かもしれないが、アメ車専門店でも案外請負ってくれる)。写真は以前所有していたフォード・クラナダ(西独製)を整備するホットロッド専門店の『DEUCE FACTORY』。技術力のある店なら専門車種以外でもメンテできるという見本。


故障しても道端でエンコするだけだ
クルマに過剰な信頼性を求めるな!


しかし、相手は所詮激安中古輸入車だ。ときには予想しなかったトラブルを引き起こす可能性はゼロではない。だが、飛行機なら故障は即墜落に繋がるが、クルマはせいぜい路上でエンコするだけである(もっとも、フツーはそうなる前に異変に気づいて路上で立ち往生するようなことはないと思うが)。もちろん、自分の愛車が故障して嬉しい人はいないだろうが、だからと言って過度に恐れる必要はない。運悪く買ったクルマがハズレだったとしても、それはそのときに考えればいいことだ。先ほども述べた通り、深刻なトラブルが発生したとしても修理するか、売るか、捨てるか、だましだまし乗るかを財布の中身と相談しながら気楽に決めればいいことだ。

仮に愛車をスクラップにするハメになったとしても、購入金額+α(レッカー代だとかクルマの処分費だとか)以上のカネを失う心配はない。それにもともと格安の中古車だ。別のクルマに買い直したとしても懐はたいして痛まない。というわけで、激安の輸入中古車は断然オススメである。食わず嫌いな人も、騙されたとしてもぜひ1度チャレンジしてほしい。


路上での突然のトラブルは誰でもイヤなもの。でも、走行中の故障時は慌てずに安全な場所へクルマを停止させ、その場で応急修理ができなければJAFかレッカー業者に連絡し、最寄りの修理工場に運んでもらえば問題ない。飛行機の場合ならトラブル=死だが、クルマの場合はエンコするだけだ。もちろん、その際には周囲の交通に注意し、安全なところにクルマを停めることは言うまでもない。


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【激安輸入中古車のススメ】第1回 筆者が10万円で買った初代シトロエン C5(前編)
【激安輸入中古車のススメ】第2回 筆者が10万円で買った初代シトロエン C5(後編)
【激安輸入中古車のススメ】第3回 激安中古車を選ぶなら輸入車から選べ!(前編)
【激安輸入中古車のススメ】第4回 激安中古車を選ぶなら輸入車から選べ!(後編)