テスラ、オートパイロット装備を「バージョン2.5」にアップグレード。ただし性能差はわずか
テスラが、現在生産中のテスラ製EVにオートパイロット用ハードウェア"HW 2.5"を搭載し始めました。テスラCEOのイーロン・マスクは2016年10月以降生産の全テスラ車が「完全自動運転車に必要な能力を備えている」としていたものの、現在ではそれよりも高度な自動運転能力が必要になっているようです。
 
オートパイロット用"HW 2.0"は、Nvidia製自動運転AIを搭載し、8つのカメラセンサーで周囲250mの範囲を認識、12基の超音波センサーが物体の種類を硬さなどで見分けます。また前方に設置したレーダーは雨や霧といった悪天候の際も正確に障害物の存在を検知するとしています。

また、HW 2.0ではオートパイロットシステムが走行中のデータを吸い上げてサーバーに送信、テスラはこれをもとにしてソフトウェア開発を進めるとしています。イーロン・マスクCEOは「2017年中には完全自動運転機能を全テスラ車にOTA(Over the Air)アップグレードで提供できるだろう」と語り、それを目当てにモデルSやモデル Xを購入したオーナーもいるかもしれません。

ただ米テスラ広報によると、新装備のHW 2.5と従来のHW 2.0はほぼ同じ仕様であり、コンピューターのわずかな性能向上と配線の冗長性を増しただけの違いしかないとのこと。すなわちHW 2.0は依然として将来完全自動運転を可能とする性能を備えているため、完全自動運転機能の提供を期待してHW 2.0搭載車を購入した人も、わざわざ車を買い換える必要はないということです。

ソフトウェアだけの問題なら、OTAアップグレードでオーナーも知らないうちに更新してしまえば済む話です。しかしハードウェアの場合は従来と最新のもので差がつくことは避けられません。今回はわずかな差だったので、どうしても最新版のHW 2.5に更新したい人には、テスラは無償でアップグレードに応じるとしています。しかしHW 2.0が発表当時「合計で8000ドル相当の装備」と言われていたことを考えると、もしも将来、大幅なハードウェアの更新が必要となった場合、テスラがどのような対応をとるのかが少し気になるところです。