誘拐されそうになった女子学生、マニュアル車が運転できなかった犯人達から逃れる!
米国サウスカロライナ州に住む20歳の学生、ジョーダン・ディンスモアさんは最悪の事態に直面した。銃を突きつけられて誘拐され、レイプすると脅されたのだ。しかし、機転と勇気、そして犯人たちが持ち合わせていなかったスキルを発揮して危機を脱した。彼女はマニュアル車を運転できたのだ。

サウスカロライナ州コロンビアの『The State』紙によると、ディンスモアさんは7月26日の深夜にレストランの仕事を終え、午前12時45分位にアパートへ帰宅。クルマから降りたところを3人の男によって地面に押さえつけられ、銃を向けられて、叫ぶのをやめないと撃つと脅されたという。男たちは彼女から携帯電話とハンドバッグを取り上げ、ディンスモアさんを彼女のクルマの後部座席に押し込んだ。そこで、彼らは誰もマニュアル・トランスミッションのクルマを運転できないことに気づいたという。

その時点で、3人のうち1人は走り去ったが、銃を持った男を含む残りの2人はATMまで運転するようディンスモアさんに命じた。「所持品を全部渡すから解放してと彼らに頼んだの」と彼女はいう。「でも一緒に来いと言われた」。

ディンスモアさんは、大学時代に暴行されそうになった経験があるという母親から聞かされていた話を思い出した。冷静でいること。そして逃げる隙をうかがうこと。「もし人目に付かない所に連れて行かれたら、ひどい目に遭わされるか、撃たれるわよ」と彼女の母親は話していたという。

ドライブスルーのATMで、シートベルトを緩めてATMの機械に近づき、彼女は上限の300ドル(約3万3,000円)を引き出した。そして、あえてシートベルトを外したままにしていたという。その後、彼らは彼女に家まで運転するよう命じた。レイプするつもりだったのだろう。

ディンスモアさんは急いで選択肢を考えた。クルマを衝突させたらどうだろう? でも、自分だけ怪我をするか気絶して、彼らは無事かもしれない。クルマを止めて走って逃げたら? 恐らく逃げる前に撃ち殺されるだろう。

そこで彼女は、35mph(約56km/h)で走行中に、シフトレバーをニュートラルに入れ、ドアを開けてクルマから飛び降りた。クルマは走り続け、誘拐犯との間隔が離れていく。クルマが道路を逸れた時に彼らは逃げ出したように見えたという。

「私はこう叫びました。"911に電話して! 警察を呼んで! 誘拐されて、銃で撃つと脅されたの!"」ディンスモアさんは『The State』紙に語った。クルマで通りかかった女性が止まってくれたそうだ。彼女は足に擦り傷を負い、自分のクルマに軽い損傷があることを確認したという。その後、彼女が知ったのは、その付近では武装したグループがクルマを乗っ取って誘拐するという事件が多発しており、彼女は7人目の被害者だったということだ。

ディンスモアさんはミッドランド・テクニカル大学で刑事裁判学を専攻しており、FBIの捜査官を志望している。今回の事件における彼女の行動を考えれば、FBIは真剣に彼女の採用を検討するべきだろう。

米国では最近、自動車泥棒がマニュアル・トランスミッションの運転ができなかったので盗むことを諦めたというニュースをよく耳にする。マニュアルを好む理由はたくさんあるが、盗難防止効果も間違いなくその1つに数えられるだろう。

ディンスモアさんはこう語っている。「これからも一生、マニュアル車に乗り続けるわ」。




By Greg Rasa
翻訳:日本映像翻訳アカデミー