ダッジ「チャレンジャー SRT デーモン」、メーカーの便乗値上げ防止策もむなしく高値で取引される
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高い需要と供給不足は永遠の課題である。特にホットなクルマが関係する場合は、カーディーラーは顧客の足もとを見るものだ。数週間前、ダッジが最高出力840hpを誇る2018年型「チャレンジャー SRT デーモン」の便乗値上げを防止する対策案を発表した際、きっとディーラーはそれを回避する狡猾な方法を見つけるだろうと誰もが思ったはずだ。そして予想どおり、メーカーが最善の防止策を講じたにもかかわらず、デーモンの注文スロットが車両価格に数百万円も乗せされた額で売り出されている。

そのカラクリは次のとおりだ。

デーモンは米国市場で3,000台のみの限定モデルであるため、ディーラーの強欲さを抑制する何らかの対策が必要だと心得ていたダッジは、割当制度を発表した。この制度では、メーカー希望小売価格の8万6,090ドル(約960万円)、またはそれ以下で購入されたクルマは最初に注文に応じられ、納車される。ディーラーが割り当てられたデーモンを希望小売価格を上回るプレミア価格で販売すれば、そのクルマは製造および納車の順番待ちの最後に回される。さらに、ダッジは1つのディーラーが提示できる発注台数を制限し、「チャレンジャーチャージャー SRT ヘルキャット」の販売実績に応じてデーモンを割り当てることで、ディーラーがデーモンを過剰にストックできないように講じた。

しかし、自動車メディア『Automotive News』は、幾つかのディーラーが仲介人を利用して、デーモンの販売割当をeBayで競売にかけていると伝えている。先週、サウスカロライナ州、テネシー州、ルイジアナ州のディーラーの代理を名乗る3人の出品者が、メーカー希望小売価格による優先枠でクルマを購入する権利を競売に掛けていると語ったというのだ。希望小売価格でクルマを購入する権利の最低競売価格は、1万~2万5,000ドル(約110万円~280万円)で、以前のeBayにおける取引価格は7万5,000ドル(約830万円)という高額に上った。つまり、初期の購入者は確実に追加料金を払っている。そしてそれは、オーダーフォームに書かれた顧客が払うとされている希望小売価格とは別のものだ。

つまり、FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)の意図に背く行為が公然と行われているというわけだ。

FCAの関係者は、メーカー側も出品行為を注意深く見守っていたが、それを阻止することはできなかったと『Automotive News』に語っている。さらに、この記事にはヘルキャットのオーナーの話として、ディーラーがダッジの便乗値上げ防止策を完全に無視して、メーカー希望小売価格に6万ドル(約670万円)上乗せした額でデーモンを売り込んできたと伝えている。

だが、全てのディーラーがこの機会に便乗して私腹を肥やそうと考えているわけではない。ミシガン州トラバースシティのディーラーは、eBayに1台分のデーモンの購入権を、メーカー希望小売価格より1ドル安い金額から出品し、それより高い金額で落札されたら差額を4つのチャリティーに寄付するとしている。


By  Greg Rasa
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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