アウディが、中古車を新婦に例えるTVコマーシャルを放映し、中国の消費者から非難を浴びている。

世界最大の自動車市場、中国で売上げを回復させようとしたアウディは19日、深く遺憾の意を表し、CMの放映を打ち切ると発表した。

先週、インターネットや映画館でも放映されて急速に広まったというこのCMでは、若いカップルの結婚式で、息子の花嫁を「物のように」調べる新郎の母が登場する。中国ではこのような親は多いらしい。

しかし、数千人の中国人顧客が、性差別、女性を貶めるものだ、としてこのCMを批判している。中国でソーシャル・ネットワーキング・サービスなどを提供しているゲーム会社、テンセント(騰訊)の人気チャットアプリ「ウィーチャット(微信)」では18日、およそ50万人が"アウディの中古車"について意見を交わした。

何億人もの人々がウィーチャットや、その競合プラットフォームである「ウェイボー(微博)」を使用してする中国で、批判的なソーシャル・メディアの反応は、ブランドに桁外れの影響を与える可能性がある。アウディの中国における今年の売上は、6月にわずかに回復したものの失速している。

この約30秒のCMでは、穏やかな屋外で行われている結婚式に、新郎の母親が突然割って入り、新婦の目を調べたり、鼻や耳をつまんだり、挙句の果てには口をこじ開けて歯をチェックする。

そこに「大切な決断は慎重に...。正式な証明書があってこそ安心できます」とナレーションが流れる。CMはアウディから中古車販売の認可を得ている業者が制作したものだという。

この映像が中国人顧客の気に障り、女性を物として扱っていると、インターネット上で多くの物議を醸している。

ウェイボーのユーザーの1人、ハンドルネームYaoxiaoziさんからは、「このCMは本当に下品だ。人々が家畜売買をしていた時代のもののようではないか?」との声もあった。

アウディは19日に声明を発表し、このCMによって形成された認識は「当社の価値観とは決して一致しません」と説明。今後このような誤りが起こらないようにするため、調査を開始したと付け加えた。

高級車メーカーは、増加しつつある個人的な資産と景気の良い民間企業の出現が売上につながるとして、成長を続ける中国市場への関心を高めている。




By REUTERS(Pei Li)
翻訳:日本映像翻訳アカデミー