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アストンマーティンレッドブル・レーシングと共同開発しているハイパーカーを、最初はコードネーム「AM-RB001」として、そして今では正式名称の「ヴァルキリー」として、昨年から断続的にチラ見せしてきた。そしてついに、量産仕様に近づいた車両の画像と情報が明らかにされた。エクステリアにはちゃんと機能するヘッドライトとテールライトが追加され、エアロダイナミクスも微調整された。インテリアも完全に仕上がっており、ステアリング・ホイールやシート、計器類なども装備されている。



まず外観から見ていくと、ウィンドウがややアップライトな角度に改められ、キャビンの居住性が向上しているようだ。サイドも全体的にシンプルになった。ただし、フロント・フェンダーにアストンマーティンのトレードマークであるベントをアグレッシブにしたものが追加されている。アストンによると、このベントはフロントエンドのダウンフォースを増加させる効果があるという。ルーフの後端には、以前のコンセプトカーにはなかった特徴的なエアスクープが設けられた。キャビンの下からエンジン・コンパーメントの後方まで続くベンチュリ・トンネルが、どれほど巨大かも見て取れる。ホイールはおそらくエアロダイナミクスを改善させるためだろう、フルカバーとなっている。



最も大きな変更点は、ヘッドライトとテールライトの追加だ。これらはまた、究極的な軽量化の一端を担う。ヘッドライトは既存のアストンマーティンのモデルに装着されているものより30〜40%も軽いという。テールライトは、これといって特別な仕様ではないように見えるが、傑出しているのは小さなシャークフィンの先端に装備されたハイマウント・ストップランプだ。アストンが世界最小というそのサイズは、幅が5.5mm以下、高さが9.5mmしかない。



また、アストンはフロント・ノーズに付く伝統のウイング・エンブレムも、通常のエナメル仕上げのバッジでは重すぎると考え、かといってステッカーにしたら高級感に欠けるので、レーザーでエッチングしたアルミ製のエンブレムを採用した。厚さはわずか70ミクロンだ。人間の髪の毛が100ミクロンほどの太さなので、どれだけ薄いか分かるだろう。



インテリアは未来的なカーボンファイバー製のポッドのようだ。シートは直接フロアにボルトで固定されている。このシートはやや後方に傾いており、乗員は足をわずかに上げて座るスタイルになっている。現代のF1マシンやル・マン・プロトタイプカーのようなドライビング・ポジションになるわけだ。4点式ベルトが標準だが、オプションでサーキット走行向けの6点式も選べる。ほとんど全ての操作は取り外し可能なステアリング・ホイールに備わるスイッチで行える。その中央にはOLEDディスプレイが搭載されており、ここに運転に必要な情報が表示される。左右のAピラーの根元に設置された2つのディスプレイはミラーの代わりだ。エアロダイナミクスを追求したボディ・ワークと、ミドシップのエンジンにエアを送り込むスクープが備わるため、ヴァルキリーにはリア・ウィンドウというものがないのだ。世界中のカーデザイナーの夢をいち早く実現したと言えるだろう。



アストンマーティンによると、発売までにまだいくつか変更が施されるかもしれないとのこと。しかし、ボディのほとんどは構造的に完成されているため、特に大きく変わることはないだろう。近い将来に3億円を超える価格で限定販売されるこのハイパーカーの正式発表される時が待ち遠しい。


By JOEL STOCKSDALE
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
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