シートベルトの装備は世界中で何十年も前から全てのクルマに義務づけられている(日本では1969年からまず運転席のみが義務化)。数えきれないほどの研究で示されてきたように、シートベルトはずっと昔からその価値が証明されてきた。だが、そんな研究データは迷信と同じだと思っているのか、あれこれ指示されることが嫌いなのか、今でもシートベルトの着用を拒否する人々がいる。しかしこれは、"他人に指図されたくない"という米国人気質に限った現象ではない。

先日、中国に住むある人物が公開した映像には、シートベルトがどれほど人命救助に役立つか、恐ろしいほど分かる事故の瞬間が映っており、シートベルト着用の有用性を世界中に知らしめた。この事故では、衝突時にシートベルトをしていなかった乗員が混雑した道路上に投げ出され、一方でシートベルトを着用していた同乗者は、安全な状態で車内に留まっていたのだ。

米国の自動車情報サイト『Power Nation』によると、このとき中国の中央分離帯のある幹線道路を走行していた1台の乗用車が、不注意によりハンドル操作を誤ったのか、左側車線の路肩に接触した。跳ね返るように車線の中央に向かうクルマの進路を修正しようとしたドライバーは、慌てて今度はハンドルを急に切り過ぎたと見える。テールスライドを起こして中央分離帯に激しく衝突した。

もっとも、通常であればクルマが壊れ乗員は多少の怪我を負ったとしても、命に別状ない程度の、比較的軽度な衝突事故に過ぎなかっただろう。しかし残念ながら、後部座席に乗っていた3人の同乗者はシートベルトを着用していなかったのだ。

衝撃の瞬間、後部座席の3人は瞬時に車外へ放り出された。ドライバーと助手席に座っていた人物はシートベルトをしており、彼らは無事だったことは伝えておくべきだろう。後部座席にいた3人のうち2人は中央分離帯の向こう側へ投げ出され、もう1人は反対車線を越えて、道路の進入レーンまで飛ばされた。そこには大型トラックが迫っていたが、奇跡的にトラックはギリギリで停止することができた。

幸運にも、この事故で投げ出された3人の同乗者に死者は出なかった。彼らの怪我がひどくないこと、そして今後はシートベルトを着用しようと肝に銘じてくれることを願う。



By Jason Marker
翻訳:日本映像翻訳アカデミー