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ポルシェAGの新型「ポルシェ911 RSR」は、ル・マン24時間レースに集まった258,000人のファンを前に見事なデビューを飾り、そのポテンシャルと信頼性を見せた。第85回 ル・マン24時間レースで、第7世代の911をベースにヴァイザッハのポルシェ・モータースポーツが開発した最高出力510PSのレースカーは、長時間レースをリードし、チェッカーフラッグ直前まで表彰台に向かい走り続けていた。


しかし、1周13.629 kmのサーキットにおいて、スリルとドラマに満ちた戦いの末、リヒャルト・リーツ(オーストリア)と、チームメートのフレデリック・マコヴィッキ、パトリック・ピレは、強豪ひしめくGTE-Proクラス 4位という結果となった。タイヤにダメージを受け、フィニッシュ1時間前に行った予定外のピットストップにより、世界で最も厳しい自動車レースでの表彰台への望みが絶たれたのであった。


60台のレースカーは、気温30℃ほどの晴れ上がった土曜日の午後3時、ル・マン24時間レースのスタートを切った。ポルシェGTチームがル・マンに初投入した2台の新型911 RSRは、レースの序盤1/3を大きな問題を抱えることなく走行。カーナンバー92のポルシェ 911 RSRは、超高速コーナーの第1コーナーでライバルに衝突され、ピットに戻らざるを得なくなった。それまで、ミカエル・クリステンセン(デンマーク)/ケヴィン・エストル(フランス)/ディルク・ヴェルナー(ドイツ)組は、2位を走行。しかし、完璧なレース戦略と、すばやいピットストップにより、このロスタイムを見事に挽回した。

179周を終え、何度か首位を走行したミカエル・クリステンセン(デンマーク)は、フォードシケインで縁石に乗り上げコントロールを失い、車体リアからタイヤバリアに突っ込み、彼らの進撃は夜間に止まることとなる。


一方、カーナンバー91のポルシェ 911 RSRは、レース後半でリーダーシップを発揮する。日曜日の朝、パトリック・ピレ/リヒャルト・リーツ/フレデリック・マコヴィッキ組がGTクラスの首位に初めて立ち、長時間にわたり首位をキープ。レース終盤では、少なくとも表彰台が約束されたかのように思えた。3位で走行していたフレデリック・マコヴィッキは、チェッカーの1時間前にパンクが発生し、予定外のピットストップを余儀なくされ、レースの流れは大きく変ってしまう。表彰台獲得の戦いに敗れたのだ。


GTE-Amクラスには、ポルシェのカスタマーチームが2015年仕様の911 RSRで参戦した。911による最高位は、デンプシープロトンレーシングの6位。カーナンバー77のドライバーは、ポルシェ ヤングプロフェッショナルのマッテオ・カイローリ(イタリア)と、ドイツ人レーシングドライバーであるクリスティアン・リードとマービン・ディエンストが務めた。

世界耐久選手権WECの第4戦は、7月16日にドイツのニュルブルクリンクで開催される。

【レースについてのコメント】
■モータースポーツおよびGTカー部門責任者
・フランク=シュテッフェン・バリサー博士
「今回は、新型911 RSRによる初のル・マン参戦となりましたが、私達は優れたパフォーマンスを発揮したと思います。夜間にアクシデントのためカーナンバー92を失ったのは残念でした。また、ドライバー達とチームができることはすべて対応し、長い間トップを走行したにも関わらず、最終的に、カーナンバー91が4位止まりになったのは残念でした。表彰台は逃しましたが、また来年挑戦します」

■911 RSR(カーナンバー91)のドライバー
・リヒャルト・リーツ
「最善を尽くしたのに、何も手にできないというのは、非常に辛いことです。私達の911 RSRは、コーナーでは期待通り優れたパフォーマンスを発揮しましたが、気温が高い中、ライバル達にストレートで負けていました。ル・マンの準備は非常に大変なものですから、チームの皆には、本当に感謝しています。メカニック達は、文字通りできることはすべてしてくれました。エキサイティングなレースでした。来年は表彰台目指して戦えるよう願っています。今年の、4位という結果は悪くはなく、チャンピオンシップに向けてポイントを得たので、その点での見通しは明るいと言うことができます」

・パトリック・ピレ
「厳しく、難しいレースでした。私達全員がベストを尽くしたので、自分たちを責めることはできません。私達の立場から言えば、完璧なレースでした。ドライバーは誰もまったくミスをせず、チームはすばらしいサポートをしてくれました。私達の911 RSRは、この厳しいサーキットでよい走りをしてくれました。レース全体を通して、燃料補給とタイヤ交換だけのためにピットに入りました。表彰台に登ることができればすばらしい結果となったのでしょうが、それは叶いませんでした。私達は来年、さらに強くなって戻ってきます」

・フレデリック・マコヴィッキ
「良いレースでした。チーム全員がすばらしい仕事をしました。私達は表彰台に登るため、文字通りできることはすべてやりました。残念ながら、それでは十分ではありませんでした。それでも、ル・マン24時間レースは、またひとつの忘れられない体験となりました」

■911 RSR(カーナンバー92)のドライバー
・ミカエル・クリステンセン
「信じられないほど厳しいレースでした。私達は、常に限界のドライビングをしましたが、ライバル達に食い下がっていくため、大きなリスクを取らなければなりませんでした。あのシケインで私が取ったリスクは、すこしばかり大きすぎました。私達の911 RSRは好調で、トップグループにも遅れていなかっただけに、残念です。すばらしいサポートをしてくれたチーム全員に申し訳なく思っています」

・ケヴィン・エストル
「ル・マンは、世界で最も過酷なレースです。私達は今年、改めてそれを思い知りました。どんなレースでも、フィニッシュラインに届かないのは辛いことです。でも、ル・マンにおいては、それは特に大きな痛みとなります」

・ディルク・ヴェルナー
「私達は、レースが進むにつれ、ペースを上げました。事実、私達はしばしばレースをリードしました。チェッカーフラッグを受けられなかったのは残念です。でも、レーシングドライバーなら、リタイアは素直に受け入れるしかありません。しかし、来年より強くなって戻ってくるために、私達はこれから努力をしていきます」

■カスタマーチームのドライバー
・パトリック・ロング(プロトン コンペティション911 RSR、カーナンバー93)
「レース全体を通して、911 RSRのハンドリングは非常によかったです。ライバルに対抗できなかった唯一の場所は、ストレートでした。私達は、最後までプレッシャーをかけつづけ、チームは最善を尽くしました。私達は、私達の努力を誇ることができます。私達全員が、このレースの独特な雰囲気を満喫しました」

・マッテオ・カイローリ(デンプシープロトンレーシング911 RSR、カーナンバー77)
「私は、表彰台に登る決意で初のル・マンに挑みました。最初は、すべて上手く行っていましたが、夜になるとテクニカルな問題が発生し遅れました。それでも、私達はレースを完走でき、チャンピオンシップの重要なポイントを稼ぐことができました。そして、ル・マンでレースするという私の夢が叶いました。2018年にも、また挑戦できることを願っています」

【レース結果】
■GTE-Proクラス
1. ターナー/アダム/セーハ(英国/英国/ブラジル)組、アストンマーチン、340周
2. プリオール/ティンクネル/デラニ(英国/英国/ブラジル)組、フォードGT、340周
3. マグナッセン/ガルシア/テイラー(デンマーク/スペイン/米国)組、シボレーコルベット、340周
4. リーツ/マコヴィッキ/ピレ(オーストリア/フランス/フランス)組、ポルシェ 911 RSR、340周
5. リゴン/バード/モリーナ(イタリア/英国/スペイン)組、フェラーリ488 GTE、340周
6. ハンド/ミューラー/カナーン(米国/ドイツ/ブラジル)組、フォードGT、339周
7. ブリスコー/ウエストブルーク/ディクソン(オーストラリア/英国/オーストラリア)組、フォードGT、337周
8. ギャビン/ミルナー/ファスラー(英国/米国/スイス)組、シボレーコルベット、335周
9. ティーム/ソーレンセン/スタンウェイ(デンマーク/デンマーク/ニュージーランド)組、アストンマーチン、334周
10. ミュッケ/プラ/ジョンソン(ドイツ/フランス/米国)組、フォードGT、332周
12. クリステンセン/エストル/ヴェルナー(デンマーク/フランス/ドイツ)組、ポルシェ 911 RSR、179周

■GTE-Amクラス
1. スミス/スティーブンス/バンスール(英国/英国/ベルギー)組、フェラーリ488 GTE、333周
2. キャメロン/スコット/チオチ(英国/英国/イタリア)組、フェラーリ488 GTE、331周
3. ヨロック/ハンキー/ベル(トルコ/アイルランド/イギリス)組、アストンマーチン、331周
6. リード/カイローリ/ディエンスト(ドイツ/イタリア/ドイツ)組、ポルシェ 911 RSR、329周
9. ロング/アル・ファイサイル/ヘドルンド(米国/サウジアラビア/米国)組、ポルシェ 911 RSR、329周
10. ウエインライト/バーカー/フォスター(英国/英国/英国)組、ポルシェ 911 RSR、328周


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