サーキットはM4の生まれ故郷だ。まさに活き活き伸び伸びと直6の快音を残してコーナーを駆け抜ける。


 駆け抜ける事が自身のドライブで叶うこの醍醐味!! M4を含むMモデルを操る楽しみで、変わったな、と思う事は、ハードなサスペンションだが、ストローク感がしっかりと感じられる点。乗り味を重要視するようになったのか!? とも思うが、そこはM4クーペというモデルのキャラクターに合わせての事である。つまりM2クーペはより尖っている、という意味。


 ステアリングは曲がるためのキッカケか、と思うほどわずかな操作からノーズが向きを変え、それに合わせてアクセルを踏み込むとコーナーのインに向かって吸込まれる。その感覚はBMWに共通するのだが、動きの速度が違う。低速から高速まで、その応答性の広がりと限界の高さがMだな、と思う。クイック過ぎる、ところまで行かないリアの安定性の高さもMらしい。


 もちろんここではダイナミックモードを「スポーツ」「スポーツプラス」が本領を発揮する。DSCの完全OFFはエンジン出力をコントロールできる腕達者であればOK!! まずはトラクションコントロールの類をONにした状態から走行を始め、車輌の感覚、挙動変化量をつかんでからDSCに触れるべき。


 サーキットではくれぐれも。ホットラップ=タイムアタックを行う走りは連続でも2~3周で、1~2周はクルマも頭も身体もクールダウン。これ鉄則です。


 個人的には80~90年代のDTM=ドイツ・ツーリングカー選手権でのM3活躍が刷り込まれている。カタチから言えばこのクーペスタイルはM3と呼ぶのではないか!? と思うが、初代M3はクーペではなく、2ドアセダンと解釈するよう。とすれば現行M3はセダンでクーペがM4と言う事に合点が行く。


 M3がアイドルだった者にM4クーペの試乗記を任せていただき大変光栄に思う。

<桂 伸一1959 年生まれ 自動車ライター/レーシングドライバー>
 自動車雑誌編集者時代から数えて34年、クルマに乗り、その印象を読者のみなさまに伝える職業と、幼少の頃から憧れたレーサーも業務とする。
 BMWの開発現場のひとつ、ドイツ・ニュルブルクリンクを使う24時間レースでは過去2度のクラス優勝を飾る実力。

■趣味
スキー/カート、スロットカー/ラジコンカー(5度の世界選手権出場歴)

Related Gallery:Circuit Impression

■BMW Japan 公式サイト
https://www.bmw.co.jp/ja/index.html