MotoGP2017 5-FrenceGP
MotoGP第5戦フランスグランプリは、青空の広がる気温21度、路面温度37度のドライコンディションの中、フランスのル・マンのブガッティ・サーキットにて行われた。訪れた観客はなんと10万4020人(3日間:20万4222人!)。ドライ路面で強さをみせた、Movistar Yamaha MotoGPのM・ビニャーレスが、ヤマハのグランプリ通算500勝目とともに、今シーズン3勝目をあげ、チャンピオンシップのポイントランキング1位に返り咲いた。

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 前日までのセッションがフルウェット、ウェットからドライに変わるという難しいコンディションの中行われ、決勝のスターティンググリッドがいつもとはちょっと違う様相となった。M.ビニャーレスがポールポジション、V.ロッシ(Movistar Yamaha MotoGP)が2番グリッド、Q1から上がってきたルーキーのJ.ザルコ(Monster Yamaha Tech3)が3番グリッドと、ファーストローにヤマハが3台並び、4番vにはC.クラッチロー(LCR Honda)、5番グリッドにM.マルケス(Repsol Honda Team)、6番グリッドにA.ドヴィチオーゾ(Ducati Team)、7番グリッドにS.レディング(OCTO Pramac Racing)、そして8番グリッドには、今年から参戦を開始したばかりのRed Bull KTM Factory RacingのP.エスパルガロ、9番グリッドにはK.アブラハム(Pull&Bear Aspar Team)。さらに、前戦スペインGPでの勝者、D.ペドロサ(Repsol Honda Team)が13番手、3位だったJ.ロレンソ(Ducati Team)が16番手という、波乱を予感させる予選結果となった。

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ポールポジションから好スタートを切りホールショットを獲ったのはM.ビニャーレス。その後の混戦からトップを奪ったのは、母国グランプリであるJ.ザルコ、次いで、M.ビニャーレス、M.マルケス、V.ロッシと続いた。しかし、V.ロッシが早々にM.マルケスをパスして3番手に浮上。トップ集団はこの4台で、しばらく等間隔で走行となったが、6ラップ目の3コーナーでM.ビニャーレスがJ.ザルコをパスしてトップに立った。

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今季ワーストである、13番グリッドから決勝に挑んだD.ペドロサは、オープニングラップで7番手に浮上すると、前を走るC.クラッチロー、A.ドヴィツィオーゾらと5番手争いのグループを形成し、トップの4台を追った。D.ペドロサが5番手にあがり、前を行くM.マルケスを猛追すると、18ラップ目にM.マルケスがフロントからスリップダウンしたことにより4番手に浮上。M.マルケスはここでリタイアとなった。

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21ラップ目、M.ビニャーレスは最速タイムを叩き出し、ザルコとの差を広げ始めた。まさに完璧なリズムで危なげなくトップを走行していたが、3番手を走るV.ロッシが激しい勢いで追い上げ、23ラップ目の3コーナーでJ.ザルコをパスして2位に浮上。その後、前後ともにソフトタイヤをはいていたというJ.ザルコを引き離し、ヤマハのワンツー体制となった。26ラップ目の3コーナーのインに飛び込み、V.ロッシがM.ビニャーレスをパスして、ついにトップに躍り出た。この時点で残りは2ラップ。

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ビニャーレスもあきらめず、チームメイト同士のバトルが続くなかで、V.ロッシが最終ラップの8コーナーではらんでしまうというミスを犯し、そこを逃さずM.ビニャーレスがパスをしてトップを奪い返す。さらに、V.ロッシはM.ビニャーレスを猛追するも、まさかの転倒・・・・・・。ゴールラインを通過することはできなかった。結果、M.ビニャーレスが1位、2位にJ.ザルコ、3位にM.マルケスがクラッシュしたのを見て、慎重に走ったというD.ペドロサという結果となった。

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チャンピオンシップは、2位だったM.ビニャーレスが3戦ぶりにポイントリーダーの座を奪回。D.ペドロサが17ポイント差で4位から2位に浮上。ポイントリーダーだったV.ロッシは今回ノーポイントに終わり、23ポイント差の3位、M.マルケスもノーポイントで、27ポイント差の4位に後退するという結果となった。

■ライダーのコメント
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1位 M・ビニャーレス(Movistar Yamaha MotoGP)
「レース序盤はヨハン(ザルコ)について行くのが大変でした。彼は本当に速くて、フルタンクの状態ではとてもかないませんでした。とくにコーナー立ち上がりが素晴らしくて、とにかく速いんです。でも後半になると、彼のタイヤのグリップが少しずつ落ち始め、逆に僕のほうは良くなってきました。そしてラップごとにフィーリングが上がって来たんです。そのあとは最後まで、持てる力をすべて出し尽くして走り切りました。正直に言うと、とってもハッピー。本当にうれしいです! チームの仕事も非常に素晴らしかったし、タイヤも最後までしっかり機能してくれました。次のムジェロもこの調子でいきたいですね」

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3位 J・ザルコ(Monster Yamaha Tech3)
「素晴らしい結果。喜びを表す言葉はいろいろありますが、今日はとにかく"Great!"ということだけです。ソフト・コンパウンドのタイヤを履いてコンディションは完璧でした。ペースには満足できましたし、レースをリードするのは最高の気分でした。心のなかではカタールのことがフラッシュバックしたこともありましたが、やはり、今日はあのときよりも、すべてにおいて優っていたと思います。7周目でビニャーレスに抜かれたあとは、順調に彼について行くことができました。彼は確かに速かったけれど、それが僕を表彰台まで導いてくれたのだと思います。ロッシもまた、とても強かったです。あの時点では3位でも十分に素晴らしいと思っていましたが、ル・マンはコースがタイトでバトルが難しいので、もしも彼らふたりが争えば、何かが起きるかもしれないという気持ちもあったのです。そしてそれが現実になってしまいました。結果はまさに"Super"。とても楽しい一日でした。観客たちが大歓声をあげ、大きなエネルギーが生まれていました。あの時はあまり感じていませんでしたが、今になれば、彼らが僕をあそこまで引き上げてくれたんだと思います。この瞬間を楽しむべきでしょうね。僕はルーキーで、今の僕にとって最も大切なことは、レースを完走してポイントを集めることです。そして今日は20ポイントを獲得することができました。それはとても素晴らしいことなんです。今を大切にし、一戦一戦をエンジョイします。だからこの2位がランキングでも役に立つとするなら、それを喜んで受け入れますよ」

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3位 ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)
「今日の表彰台はとてもうれしいです。5列目グリッドから追い上げるのはとても難しいと分かっていました。最初のシケインを集団の後方で走るのはかなりプレッシャーがありましたね。転倒せずにアグレッシブに、そして落ち着いて速く走るのはメンタルのトレーニングになりました。いいスタートを切って、1コーナーにうまく入り、すぐにいいリズムをつかみました。いくつかポジションを上げて、途中でカル(クラッチロー)と接触もしました。申し訳ないと思っています。わざとではありません。あのコーナーではドヴィ(アンドレア・ドヴィツィオーゾ)をパスしようとしていました。カルをパスするつもりはなかったのですが、彼が少しミスをし、それでラインが少し空いたのでインに入ったら接触しました。深刻なことが起きなくてよかったです。マルクが転倒してからプッシュしましたが、ヤマハ勢には2秒離されていました。チャタリングを感じ始めていたので、ミスをしないよう落ち着いて走りました。今週末は予選でうまくいかず残念でした。でも、チームとともにいい仕事をしています。マシンの感触も徐々に上がっています。引き続き今後のレースでもがんばります」

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DNF バレンディーノ・ロッシ(Movistar Yamaha MotoGP)
「非常に残念な結果です。なぜなら今回は、僕らのチームが今季最高の状態にあったからです。ウエット・コンディションでも好調でしたし、とくに決勝は素晴らしかったのです。僕としては、今日は必ずシーズン最高の結果を出せると思っていました。ペースが速かったので大変でしたが、最後はとても気持ちよく乗れていて、フィーリングも良かったのでアタックを仕掛けました。でも最終ラップの第6コーナーでちょっとミスをして遅れてしまい、マーベリックに抜き返されてしまったんです。大きく離されたわけではなかったし、第4セクションは得意な場所なので、この時点でもう一回チャンスがあると思っていたのですが、突然あんなことになってしまいました。どんな状況だったのか、正直なところまったくわかりません。ふつうならフロントに注意するところですが、今日のはリアからの転倒だったのです。いずれにしても僕がミスをしました。その結果がこれです。ポイントを持ち帰ることができなかったことは本当に残念です。何よりも、目の前にあった勝利を逃したことが悔しい。そしてそれによってランキングトップの座も失いました。それでも、このフランスGPの僕は強かったので、悪くなかったと思っています。これからは次のレースのことを考えます。今日と同じように走ることができれば、必ずいい戦いができると思います」

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DNF マルク・マルケス(Repsol Honda Team)
「あまりいい日ではありませんでした。完走することに集中していたので残念です。昨日からフロントの感触があまり快適ではなく、特に最初のセクターは僕とは相性がよくありませんでした。僕のペースがどのくらいなのかということは分かっていたし、今日のヤマハ勢が強いことも分かっていました。目標は4番手か5番手争いでした。そして最後までいい戦いをすることでした。気をつけていたのですが、なぜか突然フロントから転倒しました。このミスは想定外でしたが、幸い、トップとは27ポイント差です。新しいミシュランのフロントタイヤで、もっと自信が持てるようになることを願っています。一生懸命がんばって取り戻さなければなりませんが、この先のレースで、もっといいレースができることを楽しみにしています」

■リザルド
MotoGP2017 5-FrenceGP

■RACE DATA
■大会名称:第5戦フランスGP
■開催日:2017年5月21日(日)決勝
■開催地:ル・マン/フランス(4.185km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:21度 ■路面温度:31度
■PP:M・ビニャーレス(1分31秒994/ヤマハ)

■MotoGP ポイントランキング 第5戦フランスGP終了時点
順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
 1 25   M.ビニャーレス  ヤマハ  85
 2 26  D.ペドロサ  ホンダ  68
 3 46  V.ロッシ  ヤマハ  62
 4 93  M.マルケス  ホンダ  58
 5 5  J.ザルコ  ヤマハ  55
 6 4  A.ドヴィツィオーゾ   ドゥカティ   54
 7 35  C.クラッチロー  ホンダ  40
 8 99  J.ロレンソ  ドゥカティ  38
 9 94  J.フォルガー  ヤマハ  38
 10 43  J.ミラー  ホンダ  29
 11 9  D.ペトルッチ  ドゥカティ  26
 12 45  S.レディング  ドゥカティ  26
 13 76  L.バズ  ドゥカティ  19
 14 41  A.エスパルガロ  アプリリア  17
 15 29  A.イアンノーネ  スズキ  15
 16 19  A.バウティスタ  ドゥカティ  14
 17 53  T.ラバト  ホンダ  13
 18 8  H.バルベラ  ドゥカティ  12
 19 17  K.アブラハム  ドゥカティ  9
 20 42  A.リンス  スズキ  7
 21 44  P.エスパルガロ  KTM  6
 22 38  B.スミス  KTM  6
 23  22  S.ロース  アプリリア  2
 24 50  S.ギュントーリ  スズキ  1

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