【リポート】新型ホンダ「シビック Si」が205馬力に留まった理由とは!?
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先日、米国ホンダが発表した2018年型「シビック Si」のセダンとクーペの最高出力の数字は、世間を驚かせた。 "わずか"205hpの先代シビック Siから全く向上していなかったからだ。先代モデルより向上したのは26.5kgmの最大トルクのみ。さらに同様に驚いたのは、最高出力も最大トルクも、306hp(米国仕様)を発生する「シビック タイプR」とは大きく差が付けられていたことだ。しかし、ホンダの広報担当であるデイビス・アダムズ氏によると、これにはいくつか理由があるようだ。



まず1つ目として、排気量を1.5リッターのまま、高出力化させた理由は、価格面の問題によるものだ。タイプRの2.0リッター・エンジンをグレードダウンさせて搭載することも可能だったかもしれないが、そのエンジンを使用するにはコストが掛かりすぎる。ホンダは手頃な価格設定を維持させたかった。

そして2つ目は、このクルマを開発したチームに理由がある。シビック Siは、北米市場向けにデザインされた標準モデルの「シビック」のセダンとクーペと同じく、米国チームによって開発された。一方、日本チームはハッチバックとタイプRを担当し、初期段階から2.0リッターのターボ・エンジンで行くと決めていた。アダムズ氏によると、セダンとクーペに取り組んだオハイオのチームは、ほとんどの時間を1.5リッター・エンジンの開発に費やし、さらに力を引き出せることが分かったという。その結果、ご存知のとおりのエンジンとなった。パワーは主に異なるターボマップとブースト圧の増加によって引き上げられている。内部は事実上、他のシビックに積まれているターボ・エンジンと変わらない。


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出力が低い理由は他にもある。アダムズ氏によると、Siはフォルクスワーゲンの「ゴルフ GTI」やフォード「フォーカスST」のようなハイパワー・バージョンとして設計されたわけではないという。同氏はSiについて「別の種類のパフォーマンスが味わえるクルマ」と表現している。つまりSiモデルとは、敏捷な運動性能や緻密なハンドリングの実現を目指したモデルということだ。軽量化もこれに貢献しているだろう。同氏は新型Siが先代よりも軽くなっていると語ったが、正確な数字は明らかにしなかった。旧型より軽いということは、約1,360kg以下となる。ちなみに、フォーカスSTは約1,460kgで、ゴルフGTIは先代シビックSiと大体同じくらい、2ドアが約1,350kg、4ドアは約1,370kgとなっている。



もちろん、実際に運転してみなければ確かなことは分からない。しかし、最新のマツダ「ミアータ」と同様に、より新しく、より軽いクルマなら、たとえパワーが小さくても楽しいクルマになる可能性はある。新型シビック Siもそうなのか、間もなくはっきりすることだろう。


By Joel Stocksdale
翻訳:日本映像翻訳アカデミー