マクラーレンのフルイットCEO、間もなく登場する新型3シーター・スーパーカーについて語る
最近、マクラーレンの自動車製造部門は多忙を極めている。先頃のジュネーブ・モーターショーで新型スーパーカー「720S」を発表し、現在は同社の研究開発部門が9種類もの車両プロジェクトに取り組んでいるのだ。マクラーレン・オートモーティブのマイク・フルイットCEOは、そのうちの1台が長く待ち望まれている(そして噂されている)3シーターのスーパーカーであることを改めて表明した。

社内でコードネーム「BP23」と呼ばれるこの新型スーパーカーは、マクラーレンが初めて世に送り出した公道走行用の市販車である伝説の「マクラーレン F1」に対するオマージュとして、同社の最上級ラインアップ「アルティメット・シリーズ」に加わることになる。フルイットCEOはこのプロジェクトの成り立ちについて、金に糸目を付けない顧客の途方もない夢のクルマを実現する同社の特別製作部門、マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)が、コレクターから依頼を受けたワンオフ・モデルとして開発が始まったと説明している。

自動車業界は機密を守るのが難しく、それがハイエンド車となればなおさらだ。そのため、新しい3シーター・スーパーカーのニュースは、英国サリー州ウォーキングにあるマクラーレン本社の外に瞬く間に広がった。それから間もなく、マクラーレンは2台目となる同一仕様車の注文を受け、MSOはその製造を引き受けた。

さらに注文はその後も続々と舞い込んで来た。当初の生産予定台数は12台だったが、大量の需要に応えるために46台に増え、最終的には106台となった。この台数は、1992年から1998年に製造されたBMW製エンジンを搭載するマクラーレン F1の生産台数に倣って決められた。


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今のところ公式発表されている情報はまだごく僅かだが、フルイットCEOはこのBP23がマクラーレン史上、最も速く最もパワフルなモデルになると断言。アグレッシブなスポイラーやスプリッター、巨大ウイングは装着されず、空気抵抗を極限まで抑えるために細かな調整を重ねた流線型のデザインを採用するという。なお、106台はすべてクーペ・モデルで、コンバーチブル・モデルは一切生産されない。

現時点で判明している技術情報は、ドライブトレインがV型8気筒に電気モーターを組み合わせたハイブリッドになるということのみだ。だが、BP23はレース参戦を念頭に置いて開発されたわけではないので、かつてマクラーレン F1や、その魂を継承するために誕生した「マクラーレン P1」のように、サーキット走行専用のGTRバージョンは製造しないとフルイットCEOは言及している。豪華で設備の整った車内には、運転席が前部中央に位置し、その後方にそれぞれ独立した2つの同乗者用シートが備わる。車体にカーボンファイバーを多用することで、車両重量を抑えるという。

BP23(最終的に別の名前になる可能性が高い)は、2019年に生産が始まる予定だ。価格は190万ポンド(現在のレートで約2億6,300万円)からとなる。とはいえ、その程度の値段なら、惹かれる人が多いことは間違いなく(誰でも買えるというわけではないが)、生産が始まる頃には生産予定台数の全てが売約済みとなっていても不思議ではない。


By Ronan Glon
翻訳:日本映像翻訳アカデミー