AE92型トヨタ「カローラ GT-S(スプリンタートレノ)」を廃車置場で発見
Related Gallery:Junked 1988 Toyota Corolla AE92 GT-S
Junked 1988 Toyota Corolla AE92 GT-SJunked 1988 Toyota Corolla AE92 GT-SJunked 1988 Toyota Corolla AE92 GT-SJunked 1988 Toyota Corolla AE92 GT-SJunked 1988 Toyota Corolla AE92 GT-SJunked 1988 Toyota Corolla AE92 GT-SJunked 1988 Toyota Corolla AE92 GT-SJunked 1988 Toyota Corolla AE92 GT-S

米国には、「カローラ」とは無関係もしくは関係の薄いモデルなのに、カローラという名前を与えられたトヨタのクルマがたくさんある。

例えば1980年代初頭、予算の限られた人々は新車の「カローラ ターセル」を購入したが、これは普通のカローラとは何の関係もないモデルだった。それから伝説的な後輪駆動の「AE86 カローラ」と同じディーラーでは、前輪駆動の「AE82 カローラ」(日本名:「カローラ FX」)も同時期に販売されていた。1987年になると、カローラにも前輪駆動のAE90型プラットフォームが採用され、1988年まではこれらと併売されていたが、そのホット・バージョンである「GT-S」は、日本市場では「スプリンタートレノ」として販売されていたモデルだ。

混乱されただろうか? 筆者が先日、北カリフォルニアのセルフサービス式廃車置場で見付けたGT-Sのルーフ上にホンダのV6エンジンをフォークリフトで載せた人も、同じように混乱していたに違いない。



トランクには、旧き佳きデトロイト製のトランスミッションも載っている。



1988年当時の基準では、このカローラ GT-Sはかなり速いクルマだった。特に1万408ドル(インフレ率を調整して換算すると現在では2万1,000ドル、日本円で約236万円)という控え目な価格が付けられていたことを考えれば、そう言えるだろう。当時、最高出力127hpのBMW「325」を新車で購入すると2万3,750ドルを支払わなければならなかったのに対し、AE92 カローラGT-Sは最高出力115hpで、車重は272kgも軽かったのだ。



今回発見した廃車は、車内から多くのパーツを剥ぎ取られていたが、「4A-GE」型エンジンは残されていた。今でもこのエンジンは見つけることが難しくないので、他のパーツを取り去っていった人たちも、結局は置いて行ったのだろう。



前輪駆動であるため、AE92型カローラは後輪駆動のAE86やその前の型である「TE72」より長く生きながらえた(これら後輪駆動のカローラは、ドリフト・キングを志す若者にことごとく破壊されてしまったのだ)。だが、今となっては逆に、マニアの支持を集める"ハチロク"とは違って、"キューニィ"のカローラに多くの時間と費用を注ぎ込んで甦らせたいと思う人は少ないのだろう。1980年代のカローラは永遠に生きながらえることはできないのだ。


By Murilee Martin
翻訳:日本映像翻訳アカデミー