ダッジ最後の古典的セダン「ディプロマット」を廃車置場で発見
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ダッジ ヴァイパー」や「プリムス プラウラー」、そして三菱から受け継いだ全輪駆動車を除けば、クライスラーのクルマは1990年型から全て前輪駆動となり、それは今世紀に入るまで続いた。1980年代に販売された最後の後輪駆動車はダッジ「ディプロマット」(そして姉妹車のプリムス「グランフューリー」とクライスラー「フィフスアベニュー」)だが、80年代から90年代になっても、米国の警察車両と言えばこのクルマであった。最近ではあまり見掛けることもないが、筆者は先日、地元コロラド州デンバーにあるセルフサービスの廃車置場で、高級自家用仕様として販売されていた「サロン」バージョンのディプロマットを発見した。



ボディに貼られたディーラーのステッカーによると、このクルマが新車で購入されたのはシャイアンという町で、デンバーからI-25(州間高速道路25号線)で北に走り、州境を越えてすぐのワイオミング州の州都だ。



1990年の映画『天国に行けないパパ』には、典型的なカーチェイスのシーンがあるが、そこでディプロマットは大活躍する。90〜80年代には他にも数多くの映画やテレビにディプロマットは登場している。



筆者が運転免許を取得したのは1982年だった。当時住んでいたのは海軍の町で、ディプロマットのパトカーが交通違反の取り締まりに配備されていた。そんなこともあって、このグリルを見ると反射的に右足がブレーキペダルに踏み換えようとしてしまう。



さて、このクルマには90年代の初めから中ごろのデンバーを偲ばせる「紙切れ」がいろいろと残っている。破れた紙屑やネズミの糞があるのは、このクルマが長い間野ざらしで放置されていたからだろう。あくまで想像だが、高齢のオーナーは20年前に運転をやめ、頭にきた地主に立ち退きを命じられるまでずっと放っておかれていた、そんなクルマだったような気がする。



ディプロマットは新車当時もそれほどスピードが出るクルマとしては知られてはいなかった。このクルマのキャブレター付き(そう、88年ごろまではキャブレターが付いたクルマがあった)318キュービック・インチ(約5.2リッター)V8エンジンの最高出力は140hpだった。


宣伝文句は「悪魔のように魅力的」!


by Murilee Martin
翻訳:日本映像翻訳アカデミー