ホンダがミドシップ・スポーツカーの車体構造に関する特許を申請
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ホンダがユニークな2人乗りミドシップ車のパテントを、米国の特許庁に出願していたことが分かった。

この「自動車のボディ構造」として出願された書類には、車体の縦方向にアルミニウム製のセンターフレームが通り、それと交差するように横方向に組み合わされたサポートメンバーに、シート、ペダル、ステアリング・システムなどが取り付けられると、図と共に説明が書かれている。センターフレームの後端にはシュラウドフレームで囲まれたエンジン(あるいは電気モーター)と駆動系が搭載され、後輪を駆動する。このシュラウドフレームは二重構造になっていて、その間を走行中に風が吹き抜けることで、パワーユニットを冷却する仕組みだ。

4つの車輪はフレームに取り付けられたダブルウィッシュボーン式サスペンションで懸架されるが、書類によればスイングアームやストラット、マルチリンク、リジッドにも対応可能とのこと。図には描かれていないが、センターフレームの空洞部分に燃料タンクを設置することが想定されているようだ。2つのシートの間に給油キャップ(下の図:100)が見える。



ダイキャスト(金型鋳造)によるアルミニウム製のフレームは、製造工程とコストを減少できると説明されている。しかも一般的なモノコック構造に比べて非常に軽量であるため、燃料消費を抑えることができ、乗員はダイレクトな加速を味わえるという。車内スペースはそれほど犠牲にならずに剛性を高められ、右ハンドルと左ハンドルの造り分けも容易。図は4輪だが、前1輪&後2輪の3輪車にも適用できるそうだ。

また、もし車両が横転するような事態になれば、センターフレーム上部に仕込まれた棒状のエアバッグのようなもの(下の図:110a, 110b, 110c)が膨らんで車外に突出し、乗員を保護するという。



すでにお気付きの方も多いとは思うが、この特許はホンダが2015年の東京モーターショーに出展した「プロジェクト2&4」を思わせる。考案者の項目には、プロジェクト2&4を手掛けたホンダの2輪デザイナーであるマーティン・ピーターソン氏の名前もあるし、Fig.4ではプロジェクト2&4と同じように助手席側をカウルで覆った図も描かれている。つまり、2015年にプロジェクト2&4を開発した際に発案された要件を特許として申請したものである可能性が高い。


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とはいえ、この書類を見ると、生産性や応用性、乗員保護機能など、モーターショーで展示されたプロジェクト2&4よりも、さらに現実的に思える要素にまで言及していることが分かる。もちろん、これだけでは側面衝突に対する安全性など、製品化するには難しい面も多い。しかし、このアイディアを単なるショーのための徒花にせず、ホンダの技術者たちがなんとか市販車につながる道を探り当てることを期待したい。我々が生きる上で本当に必要な夢(Power of Dreams)を与えてくれるのは、2千万円のハイブリッド・スーパーカーよりも300万円で買えるこんなクルマではないかと思うのだ。