フォード「マスタング」、オーストラリアの安全性試験で2つ星の低評価
間もなくアップデートされるフォード「マスタング」だが、オーストラリア自動車アセスメント・プログラム(ANCAP)は、現行型の「マスタング GT ファストバック」に厳しい評価を下した。同車はより厳格になった衝突試験において、星5つ中2つしか獲得できなかったのだ。

オーストラリアの自動車情報サイト『CarAdvice』によると、この低評価は主にレーンキープシステム、自動緊急ブレーキといったセーフティ・アシスト機能の評価項目に起因しているとのこと。これらのアシスト機能は現在、マスタングには装備されていないのだ。だが、衝突試験では受動的安全性についても不安要素が指摘されている。

ANCAPのジェームズ・グッドウィンCEOは、ユーロ自動車アセスメント・プログラム(ユーロNCAP)によって行われたこの試験で、マスタングのエアバッグが十分に役目を果たさなかったことについて述べている。エアバッグが萎んだ後、ドライバーと助手席のダミー人形が頭部をぶつけているのだ。「前面衝突試験では、後部座席の乗客も頭、胸、脚に重傷を負う結果となった。また、オフセット前面衝突試験でも、運転席と助手席のエアバックの膨張が不十分であり、ドライバーの頭部はステアリングに、助手席の乗客はダッシュボードに激突している」とグッドウィンCEOはコメント。さらに、ポール側突試験では、ドライバー側のドアが開く結果となり、ANCAPでは後突頚部傷害保護試験でも落ち度があるという見解を示している。一方で米国の道路交通安全局(NHTSA)は、同モデルの評価を5つ星としている

ANCAPはセーフティ・アシスト機能を重要視しており、これが非装備の場合は全体評価に大きく影響する。今回、試験対象となったマスタングは、成人乗車保護のカテゴリーで4つ星、児童乗車保護で3つ星、歩行者保護で5つ星となった。歩行者保護ではポップアップ式フードが効果的だったようだ。だが、セーフティ・アシスト機能のカテゴリーでは2つ星となり、全体評価に大きく響いた。

フォードはマスタングを擁護するため、同セグメントでセーフティ・アシスト機能を標準で装備しているモデルはほとんどないと主張。また、2018年モデルのマスタングには新たにセーフティ・アシスト機能を搭載する予定だと述べている。機能の内容としては、歩行者検知機能付衝突回避支援タイプ「プリクラッシュセーフティ」、車間距離警告、車線逸脱警告、レーンキープアシスト、ドライバーアラートシステムなどが含まれるそうだ。


By Antti Kautonen
翻訳:日本映像翻訳アカデミー