【ビデオ】ヒュンダイの「アイオニック・スクーター」は是非とも製品化されるべき!
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慌ただしく進行するオートショーのプレスカンファレンスでは、時として最高に魅力あるアイテムがほとんど紹介されなかったり、よりホットな別のニュースの陰に隠れて見過ごされてしまったりすることがある。ヒュンダイのポータブル・モビリティ・コンセプト「アイオニック スクーター」はまさに、その典型的な例だ。今年のCES(国際家電ショー)でヒュンダイが同コンセプトについて触れたのは、45分間ほどの発表の中でほんの1分にも満たなかった。このスクーターの洒落たデザインと優れた充電方法は、会場の中でも一、二を争うほど実用的であり、移動手段の新たなアイデアを見事に具現化させたものだろう。たとえ孤軍奮闘となろうとも、筆者はこのスクーターをぜひとも製品化するよう、ヒュンダイに働きかけたいと思う。

アイオニック・スクーターはコンパクトで軽量な折り畳み式電動スクーターだ。さらには(個人的に最も気に入っている点だが)近日発売されるヒュンダイの新型EV「アイオニック」のドアポケットに収納し、そのまま充電できる。つまり、昨今モビリティ分野で話題になっている"ラストワンマイル(公共駐車場などから最終目的地までの短距離)"は、駐車後にこのスクーターを取り出して移動すればいいというわけだ。大抵の場合は、あらゆる移動手段の中でクルマが一番気楽だ。道路はあちこちにつながっているし、進路を決めるのも難しくない。ただし、問題は目的地にたどり着いてからだ。駐車場を探して、そこから歩いたりと、クルマを運転してきたのと同じくらいの時間や労力が必要になることもある。そんな時、役に立つのがこのスクーターなのだ。

近未来的なアイテムで占められたヒュンダイのブースの中でも、この小粋な電動スクーターは最も優れた製品に見えた。同社は、「イグゾスケルトン(外骨格)」と呼ばれるウェアラブルロボット2種や、文字どおり"クルマと家を一体化" した斬新なコンセプトを披露し、自動運転機能を搭載したアイオニックに乗ってCESの会場周辺をテストドライブするツアーなども設けていた。しかし、こうした魅力的な展示やイベントを体験する以上に、筆者が一番したかったのは、こっそりガラスケースを壊し、このスクーターに乗って走り去ってしまいたい、ということだった。

Hyundai Motor's IONIQ Scooter Concept Provides First and Last Mile Mobility

個人的には、アイオニック スクーターはかなり軽量で、極めてコンパクトだと感じた。カーボンファイバーが部分的に使われており、小型ディスプレイにはバッテリーの残量や走行速度、航続可能距離が表示される。加速や停止をするにはハンドルについている小さなノブを使うが、キックボードと同じようにリアホイール上のパッドを踏んで減速することもできる。最高速度は約20km/hで、航続距離は約20km。それ以上の距離を再充電せずに走るために、バッテリーを交換することが可能かどうかは明らかにされていない。

今回出展されたアイオニック スクーターはプロトタイプであるため、市販化された場合の価格は見当がつかないし、そもそもヒュンダイが市販化する予定でいるのかどうかも分からない。現時点ではっきりしているのは、走行可能なプロトタイプが存在し、これに乗れる機会があれば決して見逃せないということだ。米国版Autoblogでシトロエン「C4 CACTUS」の試乗を実現させたように、是非とも筆者の手でアイオニック スクーターの試乗を実現させたいと思う。

このスクーターを実際に見て、ホンダの「モトコンポ」がより実用的になって現代によみがえったように感じた。EVのアイオニックにフィットするようにデザインされているので、折り畳み式自転車をトランクに積む場合とは違い余計なスペースを取ることはない。また、クルマの運転中に充電できるため、クルマから降りる時にはスクーターの稼働準備ができているというわけだ。折り畳めば屋内に持ち込め、階段を上るにも十分に軽量でコンパクトだ。電動だから室内でも使用可能なうえ、乗り終わったあとに大汗をかくこともない。そして何よりも、見るからに乗るのが楽しそうではないか。

Reese Counts
翻訳:日本映像翻訳アカデミー