【東京オートサロン2017】スバル、より多くの人がSTIの走りを楽しめる「WRX S4 STI Sport」と「BRZ STI Sport」を参考出品
1月13日から15日まで千葉県の幕張メッセで開催された東京オートサロンで、富士重工業とそのモータースポーツ統括会社であるスバルテクニカインターナショナル(STI)は、「STI Sport」の名前を持つ2台のコンセプト・モデルを参考出品した。

STI Sportとは、スバル現行市販車をベースに、STIが開発に関わることで"走りの質感"を引き上げたモデル。これまでSTIでは、スバル車に独自のチューニングを施した車両をコンプリートカーとして限定販売してきたが、STI Sportはそれらとは異なり、あくまでもスバルのカタログ・モデルとして、通常のラインアップにおける「最上級グレード」という位置づけとなる。価格も含め、「より多くの人がSTIの走りを楽しめる」ように企画されたという。その第1弾として昨年7月に発売された「レヴォーグ STI Sport」は、レヴォーグの販売内で約4割を占める人気グレードになっているそうだ。今回の東京オートサロンでは、おそらく第2弾、第3弾となるはずの「BRZ STI Sport」と「WRX S4 STI Sport」が、コンセプト・モデルという形で展示された。



WRX S4 STI Sportは、先に発売されたレヴォーグ STI Sportのセダン版ということで、サスペンションにビルシュタイン製ダンパーやSTI製コイルスプリングを組み込み、専用18インチ・ホイールと245/40R18サイズのタイヤが組み合わされている。




エクステリアは新たにデザインされたSTI製のアンダースポイラーやスカートリップ、さらにはドライカーボン製のトランクスポイラーまで装着されていたが、STIの方から聞いた話によると、今回はコンセプト・モデルということなので「やりたいことは全部やっている」そうで、これらが全て市販モデルに採用されるとは限らないとのこと。内装はレヴォーグ STI Sportとよく似たボルドー色のレザー張りシートに加え、ステアリング・ホイールにも同色のレザーが用いられていた。ダッシュボードにはカーボンファイバーの加飾パネルが貼られている。



一方のBRZ STI Sportは、最上級グレードの「GT」がベース。18インチ・ホイールと215/40R18サイズのミシュラン製「パイロット・スポーツ」タイヤを装着し、これに合わせてSTIが専用チューニングを施したというザックス製ダンパーとSTI製コイルスプリングが組み込まれている。インチアップされたことに加え、タイヤの銘柄もベース車とは異なるので、STIの方によると「具体的には言えないけれど、足回りは全部チューニングしてある」そうだ。

エクステリアは、フロント・バンパーのサイド・インテーク部分を変更すると共に、STI製のアンダースポイラーやスカートリップを装着。フェンダーのサイド・ガーニッシュも専用デザインとなっている。ブレンボ製ブレーキやリア・スポイラーは、GTグレードの標準装備。

インテリアは、こちらもSTI Sportに共通のボルドー色レザーがシートに使われているが、BRZはピュア・スポーツカーということでサイド・サポート部に留め、座面と背面にはレザーよりも滑りにくいアルカンターラを採用したという。

STIの担当者にお訊きしたところ、こちらは「このまま市販化できるように作ってある」そうだ。ただし、両車とも美しい「オーシャン・シルバー・メタリック」の外装色は、ショーのために特別に塗ったものだとか。コストや手間が掛かっているので、市販モデルには採用されない可能性が高いという。




レヴォーグ STI Sportと同様に、パワートレインは両車ともノーマルのまま。STI製パフォーマンス・マフラーで排気系のみ軽くチューンされているだけだ。他にもフレキシブルドロースティフナーやフレキシブルVバーなど、いくつかSTI製のパーツが組み込まれており、これらには既にアフターパーツとして製品化されているものもあるが、STI Sportではスバルの生産工場で組み込むため、コストが抑えられるという。ちなみにレヴォーグ STI Sportでは、同等装備の標準モデルと比べると、価格は20万円程しか高くない。一番売れるグレードになるのも頷けるが、スバルの方によれば、BRZは「自分で手を入れたいというお客様も多いので、これが(市販化されても)一番売れるとは限らない」と見ているそうだ。

「総合的に見れば価格はかなりお買い得なので、これをベースにご自分でイジられても面白いと思います。STIのコンプリートカーは価格がどうしてもかなり高くなってしまいますし、さらに手を入れたらバランスが崩れてしまうので」とSTIの方は仰る。外観は控え目なドレスアップに留め、内装に華やかで高級感のあるボルドーのレザーを使うというのも、40代後半の記者には個人的に好ましく思えた。同じように好印象を持たれた方は、発売を楽しみにお待ちいただきたい。