【北米国際オートショー2017】日産、将来のセダンにおけるデザインの方向性を示唆するコンセプトカー「Vmotion 2.0」を発表
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日産は1月9日、将来のセダンにおけるデザインの方向性を示唆し「ニッサン・インテリジェント・モビリティ」技術を搭載したコンセプトカー「Vmotion 2.0」を北米国際自動車ショーで世界初公開した。日産のデザイン・ランゲージの進化と同社の自動運転車への願望が詰まったこのVmotion 2.0は、今日の日産ブランドでお馴染みの数々の特徴を強調したクルマとなっている。もし映画『トロン:レガシー』のコンピューター内部世界に日産マキシマ」を持ち込んだら、こんなクルマになるのではないだろうか。


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ご存じない方のために説明すると、日産が現行モデルの多くに採用するグリル・デザインは「Vモーション」と呼ばれている。最初にこのグリルが登場したのは、2014年の北米国際自動車ショーで発表された「スポーツセダン コンセプト」だが、今回のVmotion 2.0は、フロントにグリルが装着されているのではなく、Vモーション・グリル自体が車体のフロントになっており、その両脇に角張った派手なエアインテークが配置されている。また、マキシマに採用されている日産デザインの新しい形状表現の特徴である「エモーショナル・ジオメトリー」は、このVmotion 2.0にも受け継がれているが、一方でフロント・ドアのくぼみから後方に向けて流れ出るようなボディのデザインは、ステロイドを投与されすぎた「GT-R」を思わせる。全長はマキシマより約40mm短い4,860mm、全幅は約30mmワイドな1,890mm、ホイールベースは70mmほど長い2,850mmとなっている。細いシルバースレッドを施したカーボンフィニッシャーはフローティングルーフにアクセントを加えており、カッパーを基調色とするシルバーのペイントが施されたボディは見る角度によって異なる色合いを放つ。

現行セダンの「アルティマ」はマキシマと基本的に同じサイズなので、Vmotion 2.0とも近い。今後、我々は日産の主力ファミリー・セダンの次世代型に、このコンセプトカーのデザイン要素の一部を見ることになりそうだ。



Vmotion 2.0は前後のドアに観音開きを採用した上でセンターピラーをなくしたことによって、ドアを開けるとインテリアが一望できる。これは、今後のセダンについて日産が「未来的で、ダイナミックで、キャビンをより重視した」ものになると述べていることに関係が深い。このコンセプトカーは、高級を理解する「未来の忙しいビジネスパーソン」に向けて提案されており、車内にはスレッドレス・キルティングが施されたレザーのシートや、そこに組み込まれたボーズ社のオーディオ・システム、ゼブラウッドのフロア、トップの部分がカットされたステアリング・ホイールが装備されている。ドライバーと乗員は、この航空機の操縦桿のようなステアリング・ホイールのおかげで、インストウルメント・パネル上部に設置された横長の水平型スクリーンをクリアに見ることができる。さらに、後部座席の乗員のために、シートの間のセンタートンネル上に小型スクリーンが設置されている。



この横長のディスプレイには、自動運転支援技術「プロパイロット」から受信したデータが映し出されることになるのだろう。ニッサン・インテリジェント・モビリティ計画の技術の1つであるプロパイロットは、高速道路や市街地、そしてどのように赤信号と青信号を見分けるのかは説明されていないものの「交差点のある都会の道路」での利用が前提となっている。日産はゼロ・エミッションや、交通事故による死亡者や重傷者の数をゼロにする「ゼロ・フェイタリティ」に取り組んでいるが、Vmotion 2.0のグリルについた日産のエンブレムとリアのディフューザーがプロパイロット作動時に点灯することで、これらの取り組みに貢献していることが分かるようになっている。

日産のVmotion 2.0のようなコンセプトカーは、近々市販されるモデルを予告する(例えばアウディ「Q8」)というよりも、未来の市販車に採用されるデザインのヒントを示唆する役目を担うものだ。巨大なグリルと強烈なキャラクターラインが市販モデルにどれほど反映されるかは分からないが、Vmotion 2.0に搭載されたプロパイロット作動時に点灯する機能などは、近い将来に街を走る日産の自動運転車でも見ることになるだろう。


By Jonathon Ramsey
翻訳:日本映像翻訳アカデミー