ボーズ社が滑らかな乗り心地を提供する自動運転車向けシートをCESで発表
音響機器で有名なボーズ社だが、実は様々な自動車関係の技術も手掛けている。中でも最も意外なのが、滑らかな乗り心地を実現するトラック用シート・サスペンション・システムだろう。同社は今月8日まで米国ラスベガスで開催されたCES(国際家電ショー)において、自動運転車向けに開発した同様の技術を実演した。これは「Bose Ride」と呼ばれるサスペンション・シーティング・システムを搭載した自動運転車のシミュレーションによるデモで、このシートが「路面から受ける振動や揺れ、不快な動きから乗員を解き放つ」と説明されている。

これはつまり、せっかくロボットが運転してくれるクルマに乗るのだから、クルマに揺られているよりも、リビングやオフィスにいるような感覚を味わおうという発想によるもの。ボーズのオートモーティブ部門ヴァイス・プレジデントを務めるマーク・マンセル氏は、2010年に誕生したトラック用のBose Rideシステムに言及し、「我々のパーソナル・サスペンション技術はすでに有効性が実証されており、乗員の体感を劇的に向上させることが可能です」と語っている。

ボーズ社がサスペンション技術の開発に乗り出したのは1980年代初頭のこと。同社の創業者アマー・G・ボーズ博士がクルマの乗り心地を向上させるべく、当時としては時代のはるか先を行くサスペンション・システムを考案した(下の動画)。それがようやくトラックのシートに採用されると、ビッグリグ(大型トラック)の粗野な乗り心地は改善され、ドライバーの疲労や腰痛の軽減につながったと言われている。

ボーズ社によると、今回の新たなシステムでは大型トラック用で使われている単軸モーション・コントロールを、乗用車により適したアクティブ多軸モーションを採用する設計に移行させたという。現段階ではコンセプトであるものの、機会があれば体感してみる価値はあるだろう。




注:この記事は米国版『Engadget』に掲載されたSteve Dento記者による記事を転載したもの。

By Engadget
翻訳:日本映像翻訳アカデミー