ファラデー・フューチャー、初の市販モデルとなる1050馬力の電気自動車「FF91」をCESで公開!
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米国の新興電気自動車(EV)メーカーとして設立されたファラデー・フューチャーの開発計画は、当初から大袈裟に作り込まれた大河ドラマのようだった。EV市場を独占するテスラに立ち向かう新興企業。資産を使い果たした億万長者。速くて美しいコンセプトカー財政難による重役解雇など、まるで映画のようなストーリー設定だ。だが、ここまではこの会社にとって序章に過ぎない。ラスベガスで現在開催中のCES(国際家電ショー)において、ついに同社初の市販車となる「FF91」が公開され、壮大なドラマは第2章の幕を開けた。

FF91は驚異的なモンスター・マシンである。少なくとも理論上では。パワートレイン開発責任者のピーター・サヴァギャン氏元GMのエンジニア)によると、このクロスオーバー型の車体には、200kWの急速充電に対応した130kWhのバッテリーパックが搭載されており、1時間の充電で500マイル(約805km)分の距離が走行可能になるそうだ。その最高出力1050hp(783kW)を頻繁に発揮するような走り方をしない限り、米国環境保護庁(EPA)による試験でも航続距離は378マイル(約608km)に達する見込みだという。

研究開発およびエンジニアリング担当上級副社長のニック・サンプソン氏は、同社の壮大な展望を語りながらFF91の公開イベントを開始した。同氏によれば、ファラデー・フューチャーは「自動車産業を改変」する「多方面への分裂」の象徴となるというのだ。同社では「FFID」と呼ばれる顧客IDを導入し、これによってシート位置やお気に入りの曲リストなどのプロフィール情報を、車両から車両へと移すことが可能になる。つまり、どのFF91に乗っても、まるで「愛車のように」運転できる。このデータによって、顧客はファラデーのクルマに「ますます信頼を置くようになる」という。なぜなら、クルマが運転を邪魔することなくドライバーの好みについて学習し、またファラデー・フューチャーが個人のデータを安全に保管してくれるから。これこそがファラデー・フューチャーが新しい形のクルマと表現している理由だ。なお、今回の発表会で使用されたスライドの画像は我々のFacebookでご覧いただける。発表会の模様は文末の動画をご覧いただきたい。

もしFF91が気に入ったのなら、ファラデー・フューチャーの公式ウェブサイトで登録後に同車を予約することが可能だ(現在は、米国、カナダ、中国のみ対応)。だが、価格についてはまだ発表されていない。現在分かっていることは、高級車並みの価格になるということだけだ。予約には前払い金が必要ない普通の予約と、5,000ドルの手付金を支払う「優先的予約」があり、優先的予約を申し込むと、最初に生産される300台の「アライアンス・エディション」のFF91を入手する権利が得られる。これは各部の仕様がオーナーの好みに合わせて製作される初期限定モデルで、その手付金の一部と、3月にオークションに掛けられるという生産第1号車の売上金は、後日発表される環境保全基金に寄付される。なお、FF91の生産開始は2018年に予定されている。

今回のCESでは、ここ最近ファラデー・フューチャーの周りに渦巻いていたネガティブさやドラマが全く感じられなかった(ファラデー・フューチャーを支援しているLeEco社の創業者でCEOの賈躍亭氏が、ステージ上でFF91を自動駐車させようとして、少し上手くいかなかった時以外は...)。替わりに、FF91と同社の未来への希望にフォーカスされていた。この発表会におけるメッセージは明確であり、その名前は次のように定義されたに違いない。「ファラデー・フューチャーは未来を見ている」と...。




By Sebastian Blanco
翻訳:日本映像翻訳アカデミー