HONDA FREED FREED+
 新型フリードのウインカー音。3種類の中から気分次第で選べるようになったけれど、「やっぱりフツ-が"ちょうどいい"」、飯田です(苦笑)。

<先代HONDA FREED>
 5ナンバーサイズのコンパクトミニバン、フリード。先代はマイナーチェンジやハイブリッドモデルの追加など、モデルの熟成と拡充を図りつつ、発売されてから9年も経っていたって気づいてたかしら。デザインに好みはあるものの、個人的にはそれほど時間の経過を感じさせないデザインだったんだと、"人生の成功車"的なムードがやんわり伝わる先代フリードなのでした。と、先代のことばかり書くのもナンだけど、おかげで新型の新鮮さもステップワゴン・・・、いやステップアップ感が大きく感じられる、ステップワゴンの頼もしい弟分。


 新型から、3列シートタイプを「フリード」(変更なし)、ラゲッジの使い勝手を優先した2列シートタイプは新たに「フリード プラス」(変更あり)と名称を変更。またデザインを全モデル=ワンスタイリングとし、デザインで迷うことのない時短に貢献。一方、モデルバリエーションはかなり豊富。「フリード」の6人乗り/7人乗りか、5人乗りの「フリード プラス」か。はたまた3タイプの仕様がある福祉車両か。さらにFFか4WDか、ガソリンエンジンかハイブリッドかなどなど、16ものバリエーションがある。

Honda freed
実は今回、 4WDでもハイブリッドが選べるようになって、これはコンパクトミニバンとしては初搭載となるのだとか。フィット系とシステムを共有している「フリード」ながら、これまで他モデルではラゲッジ下に配置していたIPU(バッテリーユニット)を"フリードたちのために"小型化して、フロントシート下に搭載しているから4WDもOK。これはニュースです。


ボディサイズは先代フリードに対し、全長+50mm、全高-5mmのサイズ変更により、全長4265×全幅1695×全高1710(4WD:1735)mmに。ホイールベースは先代と変わらぬ2740mmながら、エンジンルームからキャビンに至るパッケージングを見直すことで、新型では1〜3列シート間が90mm延長。また2列目シートのスライド量も+120mmの360mmとなり、3列シートのフリードでは2列目シートの前後のスペースも広がっている。


サイドスライドドアの開口幅も広がり、ステップ高はわずか-15mmながら、されど15mm。これによって乗降性も確実に向上している。

HONDA FREED FREED+
 見た目のサイズに対し、想像を超えた室内空間を持つモデルは「フリード」だけではないけれど、"小さく買って大きく使う"という点では、特に「フリード プラス」の実用性の進化に注目したい。新型フリードと実用寸法はほぼ同じ、「フリード プラス」のボディサイズを先代の「スパイク」と比べると、全長が85mm延び、実用寸法的には後席以降のスペースが50mm拡大している。さらにフリードよりもラゲッジフロア高を185mm下げ、その結果、開口部の地上高が335mmと低くなった。前述のバッテリーユニットをフロントシート下に移動した恩恵は「フリード プラス」の低床化にも貢献。_

HONDA FREED FREED+ HONDA FREED FREED+
 そこで標準装備されるユーティリティボードの使い方次第で、アレンジもさらに広がる。上下段ともにタップリの収納スペースを作ることもできるし、最大で1355mmというラゲッジ高を活かしたゴルフバッグなどの長尺ものの収納も可能。

HONDA FREED FREED+ HONDA FREED FREED+
 さらに2列目シートを畳み、耐荷重200Kgというこのボードと畳んだシートを繋ぐと、最大でセミダブルサイズものフラットフロアが生まれる。これが秘密基地かオママゴト気分か・・・、とにかくワクワクするスペースで思わずゴロンしたくなる。最近人気のオートキャンプや車中泊の利便性が、ベッド下の収納含め上がっているのも「フリード プラス」の大きな特徴なのだ。もちろん自転車なども積めるし、床下にはギヤ類も収められる。

HONDA FREED FREED+ HONDA FREED FREED+
 ちなみラゲッジ開口面積が広がる分だけテールゲートも大型になり、後方のデザインが何となくの程度ながら違う(開けるときは注意です)。さらに残念なのは4WDではレイアウト上採用かなわず、FF車でしかこの極低床ラゲッジは選べないこと。

Honda
 一方でこの低床フロアが、操作性を高めるクルマ椅子仕様にも活かされていることも紹介しておきたい。

Honda
 運転席に座ると、とにかく視界の広さが印象的。メーターパネルが薄型になりピラーも細く、ウインドウ面積も広く感じられる。


 フェイクながらその素材もリアリティが増している。造りこみの良さもシートの織地の風合いも良く、モダンな雰囲気を高め、インテリアの質感も向上。フロントシートの左右感覚が広がったことで、より解放感を感じられるのかもしれないけれど、適度な包まれ感が保たれている点が"ちょうどいい"。


 室内で特筆しておきたいのは、フリードの3列目シートがちゃんと座れること。そのため、使用しないでラゲッジを増やす際に、そのシートを跳ね上げる動作が重くてややツライ・・・。が、コンパクトながら3列のシートにしっかりと座れる実用性を重視したと思えば、我慢できる。

Related Gallery:HONDA FREED FREED+
HONDA FREED FREED+HONDA FREED FREED+HONDA FREED FREED+HONDA FREED FREED+HONDA FREED FREED+HONDA FREED FREED+HONDA FREED FREED+HONDA FREED FREED+
 2つのパワートレーンが選べる「フリード/フリード プラス」。


 1.5L直噴エンジン+CVTと搭載するモデルは、発進から加速に至る身のこなしに軽さが感じられ、ハイブリッド車よりも軽快。

HONDA FREED FREED+
 ハンドルを切って車線変更やコーナーを曲がる際にもクルマのノーズがスッと動き、それが運転席ではフロントウインドウ越しに、視覚的にもわかるのが楽しくて頼もしい。重箱の隅を突くような話だけれど、ブレーキのフィーリングもガソリンのほうがいい。それからガソリン車の軽さが、走りに少しばかり軽薄な印象を感じないこともなかったけれど、人や荷物が載った場面を想像すると、そのときこそ"ちょうどいい"ドッシリ感が抱けそう、と想像する。

HONDA FREED FREED+ HONDA FREED FREED+
 1.5Lアトキンソンサイクルエンジン+DCT(1モーター内蔵の7速デュアルクラッチトランスミッション)を搭載する「スポーツ ハイブリッド"i-DCT"」は、システム重量増分もあり、良い意味でドッシリ感が強めだ。EVモードでの発進が可能で、強い加速をする際にはモーターが駆動をサポート。

HONDA FREED FREED+ HONDA FREED FREED+
 「フィット」と同様のシステムを搭載している点では、現行型「フィット」がデビューした当初は気になっていた、EV走行にエンジンが加わる際の繋がりも、時間の経過とともに静かに滑らかになり、熟成ぶりがうかがえる。ハイブリッドモデルの最適なギヤ選びとモーターの支援もあって、力強く元気に走らせたときの、ハリのある加速とその頼もしさは特有。一方で運転操作を少し意識するだけで、燃費の良い走りができるのはガソリン車も同様ながら、ハイブリッドのほうが分がある。


 いずれのモデルでもボディ剛性のしっかり感を保ちつつ、乗り心地の良さとしなやかさが備わっているのが見事。ポイントは、リヤサスペンションの剛性アップと、ホンダでは高級モデルに採用している、液封コンプラライアンスブッシュなるものの、パーツ力を備えているからなのだそうだ。高速走行時の直進性にも優れ、ますます長距離の移動の頼もしさも増している。



 最後に安全性。近年、性能の進化も早い安全運転支援システム。最新の「フリード」は、ホンダの最新安全運転支援システム"Honda SENSING"が選べる。ミリ波レーダーと周囲に接近する"何か"の形状を認識する、単眼カメラを併用するこのシステム。それらを活用した、衝突軽減ブレーキや歩行者事故低減ステアリング、前車との車間を保ちながらクルーズコントロール設定のできるACCや、中・高速で走行中の車線維持支援、路外逸脱制御、ペダル踏み間違いなどによる誤発進抑制etc・・・、今、ホンダが持てる予防安全技術が搭載されている。ちなみに最新システムの採用にこだわったこともあってか、新型「フリード/フリード プラス」の発売当初から、購入者の約8割の方が導入しているとのこと。Honda SENSINGのような安全運転支援システムの活用は、過信や依存に気を付けることで、長距離の移動や渋滞時の運転の疲労軽減に繋がると思う。

HONDA FREED FREED+
カーライフに合わせて選ぶモデルも人それぞれ。だけど運転中の扱いやすさと、室内の開放感と実用性の高さ、「このサイズにしてこの実力がちょうどいい」と何度も独り呟いたことを申し上げておきたい。

■ホンダ 公式サイト
http://www.honda.co.jp