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今年1年を代表するクルマとして最も相応しい1台を選考委員による投票で決定する2016-2017 日本カー・オブ・ザ・イヤーの最終選考会および表彰式が9日、東京国際交流館で行われた。

この日の"イヤーカー"決定に向け、最終候補として選ばれた「10ベストカー」は以下の10台。

スバル インプレッサスポーツ/G4
トヨタ プリウス
ホンダ フリード/フリード+
日産 セレナ
BMW M2 クーペ
アウディ A4シリーズ(Sedan/Avant/allroad quattro)
ジャガー F-PACE
アバルト124スパイダー
メルセデス・ベンツ Eクラス
ボルボ XC90

これらの中から、各媒体の推薦を受けた59名の選考委員が、それぞれ25点の持ち点を投票し、最も多くの点を獲得したクルマが今年のカー・オブ・ザ・イヤーに選ばれる。なお、投票の際には必ず最上位のクルマ1台に10点を入れ、残り15点を4台のクルマに振り分けることが義務づけられている。

今年は開票が始まるとすぐに、スバル インプレッサとトヨタ プリウスによる一騎打ちの様相を呈してきた。多くの選考委員が、この2台のどちらかに10点を投じている。しかし、開票が進むに連れ、徐々にインプレッサがリードを拡げて行き、最終的には2位のプリウスに51点の差を付けて今年のカー・オブ・ザ・イヤーに決まった。プリウスは1997年の初代、2009年の3代目に続く3度目の栄冠を逃した。スバルは2003年にそのプリウスの2代目モデルを抑えた「レガシィ」以来となる栄誉に輝いた。



インプレッサの授賞理由は「新開発のスバルグローバルプラットフォームなどにより質の高い走行性能を持つとともに、国産車初の歩行者保護エアバッグ、運転支援システムのアイサイトをはじめとする多くの安全装備を標準装着するなど世界トップレベルの安全性能も実現したことは見事。さらに200万円を切る手頃な価格からラインナップしたことも高く評価した」とのこと。



富士重工業商品企画部プロジェクトマネージャーの阿部一博氏によると、開発を始めた当初には、カー・オブ・ザ・イヤーを受賞することになるとは全く予想していなかったという。「きっとオリンピックで金メダルを取ったらこんな気持ちではないかと思う」と喜びを表現する。この新型インプレッサは、スバルの「安心と愉しさ」を大きく革新させ、単なるいちモデルのフルモデルチェンジではなく、「スバル自体のフルモデルチェンジ」として開発してきたという。「そのスタートとなる新型インプレッサが、この栄えある賞をいただけたということは、スバルのクルマ作りをこれからも全社一丸となって加速していける、そのための原動力になることは間違いないと確信しております」と語った。



輸入車が対象となる「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」も今年は接戦だった。最終的にアウディの「A4」シリーズが、ボルボ「XC90」をわずか4点差で抑えた。こちらの授賞理由は「アウディの中核モデルとして役割を十二分に果たす全体的な完成度の高さを持っている。ラインナップが豊富で、さらに運転支援システムやコネクティビティ、インフォテイメントシステムなどは最新のものを装備していることも評価した。また、クオリティの高い走行フィールを実現していることにも好印象を受けた」とされている。



「こんなにドキドキしたのは本当に久しぶりです」というアウディ ジャパンの斎藤徹代表取締役社長は、「アウディ A4は決して尖ったクルマではありません。先ほどの開票を拝見していましても、10点満点はあまりなかったんですけれども、多くの皆さんから満遍なく票をいただいていたので、まあそうだろうなと感じました。アウディのエンジニア達が拘りを持って、1つ上のクラスのクルマを作ろうということで、汗して頑張ったことが皆さんに評価していただいたのだと思います」と語った。




このほか、部門賞として「環境、安全その他の革新技術を持つクルマ」に与えられる「イノベーション部門賞」は日産「セレナ」が受賞した。その理由は「比較的手頃な価格により量販されるミニバンにおいて、安全につながる運転支援システム『プロパイロット』を搭載したことは、交通事故のない社会を実現するための一歩として大いに評価できる。また、デュアルバックドアやハンズフリースライドドアなどの装備についてもイノベーティブであると判断した」とのことだ。




「秀でたデザイン、ドライブフィールなどを持つクルマ」として「エモーショナル部門賞」を獲得したBMW「M2」は「コンパクトなFRスポーツモデルとして極めて完成度が高く、ドライビングが楽しいことが大きな魅力である。レスポンスがよくリニアに吹け上がる3リッター直6DOHCエンジンの回転フィールは滑らかで素晴らしく、ステアフィールも絶妙、BMWの『駆けぬける歓び』が100%実現していることを高く評価した」というのが授賞理由だ。




軽自動車が対象となる「スモールモビリティ部門」はノミネートが1台のみだったため、選考委員の3分の1を超える信認を得てダイハツ「ムーヴ キャンバス」が選ばれた。授賞理由としては「セミトールボーイでスライドドアを採用するということで、新しい軽自動車ワゴン像を提案した点を評価した。さらに内外装のデザインやカラーリングもユニークで非常に魅力的であるし、走行性能についても満足できるレベルだ。軽自動車の未来へ向けた可能性を広げたという点においても高い評価をした」とされている。



また、日本カー・オブ・ザ・イヤーとは別に「その年に特別なインパクトを与えた福祉車両、モビリティの発展に貢献した施策/イベント、業界に貢献した功労者など」に与えられる特別賞が、ホンダ「NSX」に贈られた。その授賞理由は「運動性能に優れたハイブリッドスーパースポーツカーとして高い完成度を見せた。日本が得意とするハイブリッド技術で未来のスポーツカー像を提案したことは意義深い。年間販売予定が日本カー・オブ・ザ・イヤーのノミネート基準の500台に満たない100台なため特別賞として記録に留めるべきと判断した」とのことだった。



カー・オブ・ザ・イヤーに輝いたスバル インプレッサは、もちろん優れたクルマであることに疑う余地はないが、他の9台もそれぞれ違った豊個性において、2016年という時代を感じさせるいずれも優れたクルマだったのではないかと思う。オーナーのニーズによって、いずれも"あなたのカー・オブ・ザ・イヤー"になり得るクルマだ。Autoblogをはじめ各媒体で活躍されている選考委員の皆さんが、果たしてどのクルマに何点を入れたのか、気になる方は日本カー・オブ・ザ・イヤー公式サイトでご確認を。