BMW、盗難に遭った「5シリーズ」を遠隔操作して泥棒を車内に閉じ込める
先月末、米国シアトルの自動車泥棒が、盗んだクルマであっという間に自身が"囚われの身"となるという事件が起こった。自動車メーカーのBMWが、盗難車を遠隔操作して容疑者を車内に閉じ込めることに成功したのだ。

11月27日、前日に結婚したばかりのBMW「550i」オーナーは、自身のクルマが行方不明という事実を知らされた。シアトル警察のブログによると、このクルマを借りていた友人がキーを車内に残し、ロックするのを忘れたまま駐車場に停めていたのだという。盗難の通報を受けた警察はBMW本社に連絡、同社の社員がこのクルマの正確な位置情報を警察に伝え、遠隔操作でドアをロックして犯人を閉じ込めた。警察は盗難の連絡を受けてから1時間もしないうちに、路地に停車して運転席で居眠りしていた犯人を発見。警官に起こされた男は慌てて逃げようとするも不成功に終わり、あえなく御用となった。38歳のこの男は覚醒剤の入った袋を持っており、自動車窃盗に加え薬物所持の現行犯としても逮捕された。

BMWは顧客に「BMWコネクテッド・ドライブ」と呼ばれるサービスを提供している。これは誤って車外に閉め出されてしまった時や、位置情報を利用したアシスタントが必要な時などに、クルマからコールセンターにつながるサービスだ。オーナーに恩恵をもたらしてくれるシステムだが、問題点もある。昨年、ドイツのある研究者はBMWコネクテッド・ドライブにはハッカーの侵入を防ぐ手段が設定されていないことを発見して世間に公表した。これに関しBMWは、ソフトウェアにパッチ処理を施してセキュリティ上の問題を修正したが、こうしたトラブルに頭を抱えるのは同社だけではない。今年2月には、日産が同社の電気自動車(EV)を所有するオーナーから脆弱性を指摘され、「EV専用NissanConnectアプリ」を一時停止しなければならなくなったという事態も起きている。



By Erin Marquis
翻訳:日本映像翻訳アカデミー