ホンダ、「感情エンジン」を搭載したコンセプト「NeuV(ニューヴィー)」を公開
エンスージアストの人たちは、まるでクルマが性格や感情を持っているかのように話すことがあるが、もちろん実際にはそんなことはない。しかし、ホンダは最新のコンセプトカーでそれを変えようとしている。同社によると、この「NeuV(ニューヴィー)」と呼ばれる自動運転機能を備えたEVコミューターには、「擬似的な感情を生成する機能」が搭載されているという。

ホンダによれば、NeuVにはソフトバンクグループ傘下のcocoro SB社が開発したAI技術「感情エンジン」なるものが搭載されているとのこと。といっても、『グランツーリスモ3』をプレイするために15年前に発売されたプレイステーション2用のマイクロプロセッサ「エモーション・エンジン」を積んだわけではない。同社がこの共同研究を発表した7月のプレスリリースによると、この技術は車両に搭載されたセンサーやカメラによってドライバーの感情を読み取り、クルマが自ら感情を持っているかのようにドライバーと対話するという。最終的にはオーナーがクルマに対して「相棒になったような感情を抱き、更なる愛着を感じるようになる」ことを目指すそうだ。

たとえ感情をもつクルマが登場しても、我々が自分自身の感情さえ良く分からないことに変わりはないだろう。このシステムが上手く機能して、本当に愛情が生まれることを期待したい。形を見た限りでは愛情が抱けるとは思いにくいからだ。透明なパネルは興味深いものの、従来のクルマよりも家電からデザイン要素の多くを取り入れたような機械に魅力は感じられない。

感情を持つクルマというアイディアをより大きなスケールで考えれば、素晴らしいとも思えるし、落ち着かない気分にもなり得る。例えば、感情を持ったスポーツカーで威勢よくドライブに出かけ、クルマもドライバーと同じように幸せや喜びを感じることができたら、それは素敵なことだ。ディズニー映画『ラブ・バッグ』シリーズに登場する、感情を持ったクルマ「ハービー」が現実になるかもしれない。一方で、クルマがもし感情を持っていたとしたら決して怒らせたくないと思うだろう。映画『2001年宇宙の旅』に登場するコンピューター「HAL9000」が反乱を起こしたことを思い浮かべずにはいられない。もしも未来のホンダがドアを開くことを拒んだ場合には、すぐにクルマを買い替えるべきだ。ともかく、今は来年1月に開催される国際家電ショー「CES 2017」でNeuVが発表され、詳細が明らかになるのを楽しみに待つとしよう。


By Joel Stocksdale
翻訳:日本映像翻訳アカデミー