米国の新たな法律により、コードのクルマが2017年に復活
皆さんは、初めて前輪駆動を採用した米国車の名前が即座に思い付くだろうか? それでは、初めてポップアップ式ヘッドライトを装備したのは? 答えはどちらも「コード」。オーバーン・オートモービル・カンパニーの比較的短命だった自動車ブランドだ。コードのクルマが生産されたのは1929年~1932年、1936年~1937年という短い間であったが、最初の期間には前輪駆動のコード「L-29」が登場し、後者の期間にはフロント・フェンダーに格納されたポップアップ式ヘッドライトを特徴とするモデル「810/812」が販売された。

こうした米国自動車史の画期的な事項に触れたのは、近々コードの名前が復活するからだ。新たな法律によって、自動車メーカーがクルマを販売する際に課せられる衝突試験を受けることなく、数量限定でレプリカを生産することができるようになったため、デロリアン「DMC-12」「ACコブラ」フォード製V8エンジンではなくGM製LSエンジンを搭載することになると思われるが)と同様、コードの再生産が計画されているのだ。

2015年12月に施行したこの法律"Low Volume Motor Vehicle Manufacturers Act"(H.R. 2675)は、25年以上前に生産されたモデルのレプリカを、現在の大気浄化法(CAA)の基準を満たすパワートレインを搭載することを条件に、自動車メーカーが年間325台まで販売することを可能にするものだ。是非とも、オーバーンのライカミング製V8エンジンをボンネットに収めた前輪駆動のクルマをまた見てみたいものだが、パワートレインに関しては現代の一般的なユニットが搭載されることになるだろう。そこは目をつぶることにしよう。

ところで、現在コード・ブランドは誰が所有しているのだろうか? 2014年9月にコードの商標を含む権利が売りに出され、これを手に入れた米国テキサスの企業家、クレイグ・コルベル氏がブランド再開に向け準備を進めているという。詳細についての発表はまだないが、このクルマに関してコルベル氏は次のように述べている。「以前は採算が合わず、こうしたクルマの生産がかないませんでしたが、高速衝突実験など費用の掛かるテストが免除されるようになり、レプリカの少量生産が可能になりました。これは非常に素晴らしいことです」。

それ以前には1960年からプレイ家のものだったコード・ブランドだが、同家が所有する間にもゼネラルモーターズなどのプラットフォームを流用してレプリカが製造されたことがある。コルベル氏は現在、2017年秋の公開を目指し、新生コード車の製作に取り組んでいる。過去に作られたどのモデルが復活するのか、また搭載されるパワートレインやライトの形状はどうなるのか、実に興味深く1年後の発表が今から楽しみだ。


By Antti Kautonen
翻訳:日本映像翻訳アカデミー