VOLVO V40
登場からまだたったの3年なのに、すっかりこのセグメントに於ける主要プレイヤーのうちの1台としての地位を確立しているのが、ボルボの新しいエントリーモデルとして2013年に発売されたV40である。何しろデザインが魅力的だし、走りだって従来のボルボのイメージを覆すほど快活。ボルボ自慢のセーフティ性能にしても、上級モデルにまったく遜色ないというだけでなく、万一の接触事故の際、車外に向かって展開して歩行者の頭部損傷を防ぐ世界初の歩行者用エアバッグを搭載するなど、アピール度の高いものになっていたから、これほどの人気を得たのも当然だろう。
そんなV40がこの夏、フェイスリフトを受けた。変更点は、決して多くはない。しかしながら確実に鮮度は高まり、ますます魅力を増している。では、その内容は?

VOLVO V40 VOLVO V40
まず目をひくのは、新型XC90に続く採用となるT字型のポジショニングライトを使ったLEDヘッドライトだ。これは北欧神話に登場するトール神が持つハンマーにインスピレーションを得た、北欧生まれであることを強調するモチーフ。新世代ボルボの象徴的な要素が、早速採り入れられたのだ。

VOLVO V40 VOLVO V40
本音を言えば、従来からとてもよくまとまったデザインだったこともあり、写真で見た時には、うーん、どうなのかな......と思っていたのだが、実車で見るとコレが想像以上に良かった。ちゃんと溶け込んでいるし、しっかりと新しい。その時だけオレンジに発光するターンシグナルとしても機能させることで、顔つきをすっきりまとめることにも貢献している。併せて、ラジエーターグリルも新デザインのアイアンマークを採用するなどリデザインされて、フロントマスクはフレッシュなものとなった。

VOLVO V40
ボディカラーも、新色5色が設定された。中でも注目は、やはりアマゾンブルーだろう。往年の名車アマゾンこと120シリーズのイメージを再現したソリッドの薄いブルーは、ちょっとクラシカルな匂いが意外なほど最新のV40に似合っている。

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VOLVO V40 VOLVO V40
インテリアでは、Momentumグレードに設定されたT-Tec/テキスタイル・コンビネーションのシートに心が動いた。最近珍しいチェック柄の生地を組み合わせた表皮は、懐かしくも新鮮な雰囲気だし、何より北欧イメージにぴったり合っている。もし筆者が選ぶなら、アマゾンブルーの外装に、このシートだろうか。

Volvo V40 T5 R-design Location 3/4 Front
もし最上級グレードのInscriptionの本革シートを選ぶとしたら、新設定となる薄い茶色のアンバーもいい。そうかと思いきや、Rデザインには専用ボディ色としてバースティングブルーも設定されていて......という具合だから、まずは仕様を決めるだけでも楽しく悩めそうだ。

VOLVO V40
尚、グレードは以上の3つにエントリーのKineticを加えた計4つに再編されている。エンジンの組み合わせはT5 R-デザインだけがガソリン2Lターボで固定となり、あとの3グレードではガソリン1.5LターボのT3、ディーゼル2LターボのD4から選択できる。


装備の面では、V40の特徴である歩行者エアバッグが、今回から全車標準装備となった。すでに歩行者・サイクリスト検知機能付きの追突回避・被害軽減自動ブレーキシステムなど11の先進安全装備をパッケージとしたインテリセーフも標準装備化されているV40だけに、安全装備の充実ぶりでは、またも頭ひとつ抜けたと言ってよさそうだ。

VOLVO V40
こうした細かな変更の一方で、走りに関しては特に変更はアナウンスされていない。それでも確認のため「T3 Momentum」のステアリングを握ってみると、いやいやどうして、しっかりと進化を実感できた。顕著だったのは乗り心地で、従来よりもフリクションが減って動きが滑らかに。上質感が増している。

VOLVO V40 VOLVO V40
T3でもエンジンスペックは最高出力152ps、最大トルク250Nmと十分な余裕があるから、普段使いではこれで十分。過給の立ち上がりの滑らかさなどドライバビリティも洗練されていて、扱いやすさが光った。
全体に、更にカドが取れた感じのする乗り味は、そもそもパワートレインにしろシャシーにしろピーキーさの無い、穏やかと評したいボルボらしい走りのタッチと相まって、乗り手に暖かみのようなものすら感じさせる。まさに熟成である。


現行型V40にとっては、今がちょうどモデルライフの折り返し地点といったところだろう。あらゆる意味で完成されたハードウェアは今が一番脂がのっている。次の世代へのバトンタッチまではまだまだ時間がありそうだから、つまりV40は今が最高の買い時だと言うことができそうだ。

■ボルボ・カー・ジャパン 公式サイト
http://www.volvocars.com/jp