ダッジ、「デュランゴ シェイカー」をSEMAで公開 392 HEMIエンジンや6人分の「ヴァイパー」用バケットシートを装備
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ストックされたパーツの中から適切なものを正しく使用すれば、素晴らしいカスタムカーが出来上がる。今年のSEMAショーに出展されたダッジ「デュランゴ シェイカー」コンセプトはまさしくそんなクルマの1台であり、FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)の純正パーツ・ブランド「MOPAR(モパー)」が手掛けたカスタムカーの中でも我々のお気に入りとなった。もちろん、その成功のカギは正しいパーツの選択にある。このカッコ良いSUVをよく見れば、ダッジの「チャージャー」や「チャレンジャー」、「ヴァイパー」から移植されたパーツに気付くだろう。



中でも特筆すべきパーツは、ボンネット下に搭載された6.4リッターV型8気筒「392 HEMI(ヘミ)」エンジンだ。「チャレンジャー SRT」と「チャージャー SRT」から流用した同エンジンは最高出力485hp、最大トルク65.7kgmを発揮する。さらにデュランゴ シェイカーには、チャレンジャーの優れたオプションの1つである「シェイカー・フード」(エアスクープが中央から突出したボンネット)を装備。とはいえ、これを取り付けるのは簡単ではなかったとのこと。ボンネットをくり抜いた部分にぴったり合うようにはめ込むため、特別なスペーサーを要したという。

そして、このデュランゴ シェイカーの車内には、ヴァイパーのシートが6人分装備されている。なるほど、良いアイディアだ。ただし、このバケットシートは1列につき2脚ずつしか収まらないため、結果的に乗車定員は少し減った。また、折り畳むことが不可能なので荷室スペースを余分に確保することはできない。ダッジの広報担当者は、完全にくつろぐことは出来ないにせよ、3列とも座席として使用できると明言している。予備の3列目シートというものは、大体において座り心地がよいものではないが、何しろこれは本物のヴァイパーのシートである。座り心地や使い勝手がどうであろうと、我々は構わない。



一見しただけでは見過ごしてしまうかもしれないが、給油口にも注目する必要があるだろう。このパーツもダッジ チャレンジャーから拝借したものなのだが、実はキャップだけでなく、周囲の外板ごと移植されているのだ。というのも、チャレンジャーは給油口が逆側に付いているので、これを最も簡単に取り付ける方法として、給油口の周囲も切り取ってデュランゴに溶接したというわけだ。デザイナーは、英国BBCの自動車番組『トップギア』で覆面ドライバーとして活躍する「ザ・スティグ」を給油口カバーにあしらっている。

他にも取り付けが難しいはずのクールなパーツが満載だ。このデュランゴは、カスタムバンパーやフェンダーフレア、サイドスカートなど、多くのカッコ良いディテールを備えている。エクステリアとインテリアの一部は、ダッジでは1960年代からお馴染みの「B5」というカラーコードで呼ばれるメタリック・ブルーでペイントされ、マットブラックとカーボンのアクセントが随所に見られる。フロントのバンパー下部には「チャレンジャー SRT ヘルキャット」から奪った2つのフォグランプを隠すように装備し、中央のインテークを挟み込む。グリルもカスタマイズされており、空気の流入量を増やすためにオリジナルの十字デザインは取り除かれている。大きく拡げられたフェンダーフレアが超ワイドな305mm幅のタイヤを覆い、その内側にヘルキャットの大型ブレーキを装備。リア・バンパーにはスタイリッシュな2本出しのキャットバック・エキゾーストを中央に配置した。デュランゴ シェイカーではさらに、全長をより長く、車高をより低く見せるため、僅かに長いリアスポイラーが装備されている。



確かに、ダッジは何もかもヘルキャットから借用して、このデュランゴにヘルキャットのエンジンを搭載することも出来たはずだ。だがその場合、あの素敵なシェイカー・フードは付けられなかっただろう。来年以降のSEMAショーも楽しみだ。



By Joel Stocksdale
翻訳:日本映像翻訳アカデミー