NISSAN NOTE e-POWER
フロントマスクを刷新する大規模マイナーチェンジを受けて2日に発表された新しい日産ノート。その注目はなんといっても、新たに開発されて搭載された「e-POWER」と呼ぶパワートレインだ。


市販されているハイブリッドカーの多くはエンジンとモーターの駆動力を併用して加速するが、e-POWERはそれらと一線を画すもの。エンジンは駆動系と完全に切り離されて発電専用として機能し、動力を生み出すのは100%モーターが担当。いわゆるシリーズ型ハイブリッドである。
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パワートレインの考え方としてはアウトランダーPHEVやアコードハイブリッドに近いが、大きく違うのは高速領域での動力源。それらは高速域においてはエンジンの出力を機械的に結んで駆動力として使うが、e-POWERではどの走行領域でもモーターだけで駆動することになる。
高速領域ではエンジンからタイヤに直接駆動力を伝えたほうが効率はいいのだが、日産は「市街地走行が多いクルマだと考えエンジンを発電専用とした」という。
またプラグインハイブリッドカーではないので、外部充電はできずエネルギーを生み出す源はすべてガソリン。

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ガソリン車をベースに考えればモーターならではの胸のすくような加速フィーリングを味わえ、EVに比べると同様の走行感覚ながら充電が必要なく電欠の心配が不要の乗り物といえる。また日産によると、従来型のハイブリッドに比べて走行時におけるエンジンがかかる時間比率が少ないという。


JC08モード燃費は37.2km/L~34.0km/Lで、コンパクトハイブリッドカーの代表格であるアクアと互角だ。しかし、クルマとして考えた場合はアクアやフィットハイブリッドとはまったく別の乗り物といえるだろう。その違いは乗り味。エンジンとモーターが助けあう一般的なハイブリッドと異なり、e-POWERはモーターだけで加速する。
EVの運転を経験した人なら共感してもらえるだろうが、高回転までストレスなく上昇する伸びやかさや圧倒的な加速力はクルマ好きにとってもきわめて魅力的なもの。254Nmという最大トルクをレスポンスの良さを生かし、加速自体も発進、中間ともに2リッターターボ車をしのぐ実力で、ライバルと圧倒する楽しさを秘めている。
興味深いのは、日産はこの駆動システムに対して一般的な呼び名である「シリーズハイブリッド」という表現を頑なに使わないことだ。それどころか、公式資料には「ハイブリッド」という表記されない。
ハイブリッドと表現したほうが一般消費者には認知されやすいと思われるが、日産はあくまで電気自動車のバリエーションのひとつとして訴求するのだ。果たしてその戦略が凶と出るか吉と出るか、しっかり見届けたい。
ちなみにエンジンはアクセル開度に関係なくもっとも効率のいい回転数で作動。速度が70km/hを超えると発電量を増やすために5500rpm程度まで上昇するという。

■日産自動車 公式サイト
http://www.nissan.co.jp