テスラ、屋根一体型のソーラーパネルと家庭用バッテリー「パワーウォール2」を公開
米国ロサンゼルスのユニバーサル・スタジオ・ハリウッドで、テスラ社のイーロン・マスクCEOが新しい屋根用太陽光発電パネル「ソーラー・ルーフ」を発表、同時に家庭用の「パワーウォール2」と商用・企業用の「パワーパック2」バッテリー蓄電システムを発表した。

マスク氏とテスラ社は数週間前から、この"太陽光パネルと一体化した屋根タイル"について思わせぶりな発言をしていた。今回のイベントは同社が太陽光発電ベンチャーのソーラーシティを買収することの重要性を世に知らしめるため、タイミングを合わせたものだろう。マスク氏は「合併が承認されなければ、このソーラー・ルーフの投入は難しくなる」と述べている。

イベントでマスク氏は本製品の価格についても少し触れた。「導入費用やその後の維持費は、一般的な屋根に掛かる費用や電気代を考えれば経済的」だと言う。しかし、住宅ごとに費用が異なるという理由で、はっきりとした価格は示されなかった。1平方フィート(約0.093平方メートル)当たりの価格でも発表してくれれば参考にはなったはずだ。テスラ社は建築業者を介さず、消費者に直接販売するという。



ユニバーサル・スタジオ内にあるTVドラマ『デスパレートな妻たち』の舞台となった家々の屋根に、このソーラー・ルーフの見本品が取り付けられていたのだが、マスク氏が登場するまでの間、それに気付いた人は皆無であり、本製品がいかに自然に見えるかを物語っている。テスラとソーラーシティが目指すのはまさにそうしたことだ。



公開された住宅の1つにトスカーナ調の家があり、その車庫の屋根に今回の新製品の中から「Tuscan Glass Tile」("Tuscan"はトスカーナ調の意)が使われていたのだが、一見しただけではそれが太陽エネルギーを吸収しているとはまず気づかないだろう。建物の他の部分は普通のタイルであり、テスラによればこうした導入方法を取り入れることで、家のオーナーは必要な場所に必要な数のソーラー・ルーフを取り付けることができ、同時に家の外観を損なうことなく保つことが出来るという。「皆さんの大切なご自宅を、より快適なものにしたいのです」とマスクCEOは述べている。



当然、太陽が沈んだ後にも電力が途絶えないようバッテリーが必要になる。その点を考慮したのが、冒頭でもお伝えした新型パワーウォールだ。このパワーウォールに搭載された容量14kWhの2つのリチウムイオン蓄電池パック(容量は従来型「パワーウォール」のほぼ2倍になる)で、照明や冷蔵庫などの電化製品を使用する。同社によると、寝室が4つある家屋に1日中電気を供給することができるそうだ。

パワーウォール2にはインバーターが内蔵されている。従来型は別個にハードウェアが必要だったが、新型は搭載したインバーターとソーラー・ルーフとの連携で、太陽光を電力に変換する。

2017年夏に発売が予定されているこの丈夫なガラス製ソーラー・ルーフについて、マスク氏は次のように説明している。「耐久性はアスファルトの2~3倍で、擦り減るということはありません。半永久的に使用できると言えるでしょう。原料は石英です」。

テスラは、過去2年の赤字を経て今年は2,100万ドルという利益を計上し、印象的な第3四半期を実現した。また、同社は今月、今後生産する全車種に完全自動運転可能なハードウェアを搭載することも発表している。

注:この記事は、米国版『Engadget』に掲載されたRoberto Baldwin記者の記事を転載したもの。


By Engadget
翻訳:日本映像翻訳アカデミー