電動バイクがレースに出場するようになってからしばらく経つ。電動バイクのレースやそのカテゴリーは活気に満ちて来ているが、そんな中、まだ電動バイクによるレースに目もくれない人もいる。電動バイクは今後、その技術が進むにつれ、従来のバイクと一緒にレースで競い、ガソリン・エンジンのオートバイを出し抜いていくことも増えるだろう。それが現実となった時に、2輪車レースの世界は(否定的な見方をする人を含めて)関心を寄せざるを得なくなるのである。

アルタ・モータース(Alta Motors)の電動バイクが、米国カリフォルニア州ポモナで10月22日に行われたレッドブル主催の直線コースのみのモトクロス・レース「レッドブル・ストレートリズム 2016」に出場して注目を集めたことを、二輪車メディア『アスファルト・アンド・ラバー』が報じている。競技から引退していた元「ヤマハ・スーパークロス/モトクロス・チーム」所属のジョシュ・ヒル選手が同レースに復帰出場し、アルタ・モータースの電動バイク「Redshift MX」に乗って250クラスに出場したのだ。電動バイクがプロのスーパークロス・レースに出場するのはこれが初めてのこと。同レースのハイライト映像では、ヒル選手が準々決勝でガソリン・エンジンのオートバイを抑えて準決勝に進出を決めた時の模様が収められている。

ヒル選手が乗ったアルタ社のオートバイは、準決勝でミッチェル・オルデンバーグ選手に敗れ、あと少しのところで表彰台を逃して4位に終わった。だがアルタ社は、このレースに出場してガソリン・バイクを負かし、準決勝進出を決めたことによって、公式にモトクロス競技の世界の歴史にその名を刻んだのだ。

スーパーモトクロスのイベントも過去に経験しているアルタ社は、今後も平坦コースのモトクロス、スーパーモトクロスのレースに可能な限り出場するつもりだという。今回、電動バイクが好成績を納めたことが、今後のモトクロス界の大きな影響を与えることになるなら、ファンにとっては楽しみが増えそうだ。Redshiftも購入可能になったので、このままレースで成功を納めて行けば(排気ガス問題や騒音規制の後押しもあり)、熱心なアマチュアが電動バイクを手に入れたいと思うようになるだろう。




By John Beltz Snyder
翻訳:日本映像翻訳アカデミー