VWのミュラーCEO、DHLが自社開発した電動バンの販売計画を「ゆゆしき事態」と批判
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ドイツポストDHLが、自社開発した配送用電気自動車バン「ストリートスクーター」の生産を拡大し、他社への販売を検討していることについて、これまでDHLに従来型の配送車を販売してきたフォルクスワーゲン(VW)は苛立ちを隠せないでいる。しかし、こうした事態を招いた責任はVWや他の自動車メーカーにもあると言えるだろう。

ロイター通信によると、VWグループのマティアス・ミュラーCEOはDHLのストリートスクーター増産計画を「ゆゆしき事態」と捉えているという。既に1,000台のストリートスクーターを国内サービスに採用しているDHLは、年間5,000台程度の生産を計画している。電動ドライブトレインはシンプルなので、同車の生産に必要な人員は一般的な自動車の10分の1程度で済むそうだ。

ミュラーCEOの不満に関しては、VW自身が反省すべきところもあるだろう。DHLによれば、同社の希望する車両台数にVWが対応してくれなかったことから、自社開発に乗り出すことに決めたというからだ。長年続いた世界的な経済不況により、自動車メーカーはコスト削減を強いられ、部品調達を外部に依存してきた。1980年代には自動車メーカーが自社で生産する部品の割合は約45%だったが、現在は約20%にまで減少している。そのような背景から、DHLは約80社の部品サプライヤーと同一企業内の部門同士のように連携を取り合うことができる特殊なソフトウェア「ウインドチル」を導入している。いずれの企業も外部委託を専門としており、部品の生産に関しては非常に優秀なサプライヤーばかりだ。一例を挙げると、同社にドライブトレインを供給する世界最大の部品サプライヤーであるボッシュ社や、ヘッドライトを提供するヘラー社も含まれている。

ストリートスクーターは「週に60時間使用する標準的な使い方なら耐用年数は16年」とされている。最新モデルの荷室容量は最大8,000リッターで、積載量が約1,000kgとのことだ。


by Danny King
翻訳:日本映像翻訳アカデミー