フォルクスワーゲン、中国向け新型電気自動車を新たなブランド名で販売
フォルクスワーゲン(VW)は、自社の製品を電気自動車(EV)へ移行すべきであると認識している。それは、今年のパリ・モーターショーでVWが発した大きなメッセージであり、同じことを今、中国で実行しようとしている。VWは中国の自動車メーカー、江淮汽車(JAC)と協力してEVの開発を予定しているが、これは中国で同社の自動車販売台数が伸びている状況を生かし、また同国で温室効果ガスの排出基準がより厳しくなる機会をうまく捉えるための動きである。パリ・モーターショーではVW中国のヨッヘム・ハイツマン社長兼CEOが、そのEVは価格が安く、新たなブランド名で販売されるだろうと述べた。

VWは先月、JACと自動車生産の合弁事業を立ち上げることで覚書を交わしており、正式な契約は年内に結ぶものと見られている。VWはまた、中国の上海汽車(SAIC)と第一汽車集団(FAW)との間でも合弁事業の契約があり、それぞれ別個のEVを早くて2020年に生産することを計画している。しかし、JACとの契約が実現すれば、VWはそれ以前に中国でEVを生産することができるかもしれない。

VWは、昨年発覚したディーゼル排出ガス不正問題に対処しながら、ディーゼル・エンジンのパワートレインとは距離を置く姿勢を保っている。一方、中国において各自動車メーカーは、2020年には2015年の水準に比べてほぼ40%高い企業平均燃費20km/Lを満たすことが求められている。VWとパートナーは、中国を拠点とする比亜迪汽車(BYD)や康迪(Kandi)のような企業とEV販売で競い合うことになるだろう。加えて中国は、年間5万台以上の自動車を販売するメーカーに、中国国内でのEV生産を義務づける法律を制定する可能性もある。

VWはまた、中国で従来型自動車の販売台数も引き上げたい意向だ。同社は、セダン「フェートン」の中国市場向け仕様として「フィデオン」と呼ばれるモデルを今年のジュネーブ・モーターショーで発表している。このフィデオンは中国のみで販売される見込みだ。


By Danny King
翻訳:日本映像翻訳アカデミー